AirPodsがおすすめな理由は音質以外にも魅力があふれているから
音質の良いもの、ノイズキャンセリング性能が優秀なものなど、AirPodsより優秀なイヤホン、ヘッドホンはさまざまありました。しかし、AirPodsほど「使いやすいもの」はなかったのです。今日はそんなAirPodsの魅力について、音質以外の面を紹介します。
なお、本記事でAirPodsと表現した場合、それは筆者が愛用しているAirPods(第3世代)のことを指します。
接続先の切り替えが非常にスムーズ
AirPodsの最もすばらしいポイントは、Apple製品同士の接続先の切り替えが非常にスムーズで、ユーザーが何の操作もする必要がない点にあります。そもそも一般的なワイヤレスイヤホンでも、複数のデバイスに同時接続する「マルチペアリング」機能があります。しかしこれはほとんどの場合、2台同時接続がMAX。3台目に接続するためには、どれか1つの接続を切らなくてはなりません。
AirPodsは、iPhone、iPad mini、Macの3台の切り替えが可能。しかも、いま再生しているデバイスを検知して、自動的に切り替えてくれます。
例えばiPhoneで音楽を聴いているとき。15時のオンラインMTGに備えて、MacでZoomに接続した。するとAirPodsは自動的にMacに接続先を切り替えてくれます。iPhoneやMacを操作する必要は一切ありません。イヤホンも耳に入れっぱなしで、勝手に切り替わるのです。
「そんな些細なことか」と思われるかもしれません。しかし、実際に日常生活で使ってみると、この便利さを痛感します。そして、他のワイヤレスイヤホンでの操作が非常にわずらわしく感じてしまうのです。
マイクの音質が良いのでオンライン会議で大活躍
少し前までなら「イヤホン=音楽を聴くための道具」でしたが、いまではその範囲も広がり、人との会話をするための道具でもあります。電話はもちろん、ZoomやGoogle MeetなどのオンラインMTGの機会も増えてきて、仕事ではなくてはならない存在になりました。
しかし、イヤホンの中にはまだまだ、マイクの音質への配慮が欠けているものが多いように見受けられます。1万円を切るワイヤレスイヤホンで、音質はそこそこ良いのに、マイクの品質が悪くて通話もままならないような製品があることも、筆者は知っています。
その点Air Podsはさすがだなと。iPhoneで培ってきたマイクのノウハウがあるからか、非常にクリアで聞き取りやすい音質となっています。
長時間の利用でも疲れないほど快適な使い心地
仕事が始まれば、筆者はほとんどイヤホンをつけっぱなしにしています。作業用BGMを聴きながら仕事をし、オンラインのMTGが始まればそのままビデオ通話に切り替える。電車での移動時間やランチタイムには、Netflixで映画やアニメを視聴する。こうしてみると、音にまみれて生活をしていたんですね。
昔は音楽を聴くためだけだったのに、いまはさまざまなコンテンツを楽しむためにイヤホンがあり、生活に欠かせないガジェットとなりました。
こうなると、大事なのは音質だけではないと気づきます。むしろ音質は二の次、三の次となり、それよりも、装着していることがストレスにならないほどの快適さのほうが、イヤホンとして重要なポイントとなりました。
AirPodsは疲れ知らずで優秀です。特にAirPods第3世代はカナル型と違って、耳にギュッと詰め込むタイプではありません。耳に引っ掛けるタイプで、軽いつけ心地なため、耳への負担が少ないのです。
左右どちらでも「片耳モード」で使える
AirPodsは、左だけ、あるいは右だけでも、音楽を聴けます。片耳だけでも使えると、日常生活で非常に便利に使えます。筆者は妻と娘の3人で生活をしています。話しかけられれば応えなければなりませんし、インターホンが鳴れば出なくてはなりません。
片耳で使えれば、音楽を聴きながらも、環境音を取り込むことができます。生活にBGMを取り入れながら、日常生活も変わらずに送ることができるのです。左右それぞれが独立して使えれば、バッテリー切れの心配もありません。
左側がバッテリー切れになったら、左を充電ケースに戻し、右側のイヤホンを使います。これを繰り返せば、バッテリーが原因で使えなくなることはありません。
「音楽」よりも「体験」という価値を提供してくれるイヤホン
AirPodsの音質は、最上級じゃないかもしれません。有線/無線を問わなければ、AirPodsより音質の良いイヤホンはたくさんあるでしょう。しかしこれだけ「生活に馴染むイヤホン」は、おそらく他にないでしょう。アーティストではない筆者にとって、「音楽を忠実に再現する」というのは、実はそこまで大事じゃないのです。それよりも、生活の中に無理なく「音」を取り入れられることのほうが大事なのです。
AirPodsは、そういうイヤホン。「音質」ではなく「体験」という価値を提供してくれるイヤホンなのだと、筆者は思います。