東海道新幹線は車窓も楽しめる!
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東京を出て最初の車窓のポイントは富士山だ。快晴に恵まれれば小田原の手前から、その麗姿が拝める |
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在来線と並行して、浜松~豊橋間では浜名湖の水辺の情景を楽しめる |
東京を出て、都内を抜けると多摩川を渡る。新横浜の前後は在来線では通らない地域なので、羽沢の貨物駅や相鉄線との交差などテツ的楽しみもある。小田原を過ぎ、熱海の丹那トンネルを抜けると、右手に富士山が見えてくる。富士川の鉄橋を渡って、山間部に入り込んだ後、浜松を過ぎれば浜名湖の広々した景観が見どころだ。
名古屋を出て、木曽川。長良川、揖斐川を豪快に渡ると、左手に鈴鹿山地が迫ってくる。巧みに山を避け、関が原を越えると、右手には伊吹山が聳えている。米原を過ぎ、近江の工場群の脇を通って、長いトンネルを抜ければ京都。左手に東寺の姿も見える。このように変化に富んで、見ていて飽きないのが東海道新幹線の車窓だ。
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ひかりレールスターは、700系の改良型で独自の塗装を施した専用編成が用いられている |
しかし、山陽新幹線に入ると、トンネルが多く、車窓の楽しみは激減する。読書などを楽しんだ方がいいかもしれない。それには、少しでもゆったりした座席が欲しい。3人掛けの真ん中では全く落着かない。その点、「ひかりレールスター」は、隣の座席との間隔がゆったりあいた2人掛けシートで寛げる。
「こだま」は「のぞみ」とは違う世界だ
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東海道新幹線の「こだま」を利用すると、300系に出会うことが多い |
特急なのに各駅停車。「こだま」は不思議な列車だ。東京・新大阪間を4時間で走破するときに、10本以上の「のぞみ」「ひかり」に追い抜かれる。各駅とその周辺の様子をじっくりウォッチングするにも最適な列車だ。車内はのんびりムードで、忙しそうなビジネスマン主体の「のぞみ」とは明らかに違う雰囲気である。
「ぷらっとこだまエコノミープラン」などの格安の割引チケットもあるので、リーズナブルな旅を楽しむことも可能だ。山陽新幹線では、引退した初代新幹線0系の後継は何と500系。300キロで疾走した高性能の名車両が「のぞみ」に何回も追い抜かれる各駅停車用車両として脇役を演ずるというミスマッチの旅も楽しそうだ。