Q:現在60歳。会社員として1年間、厚生年金に加入して働くと、将来の年金はいくら増える?
「現在60歳。これからも会社員を続けたいと思います。1年間、年収360万円で働くと、だいたい将来の年金額は、いくらぐらい増えるのでしょうか?」(匿名希望)年収360万円で、1年間働くと、将来の年金はいくら増える?
A:将来1カ月当たり約1644円、年額約1万9732円、もらえる老齢厚生年金額が増えます
厚生年金保険加入者は、将来、老齢基礎年金に上乗せして、老齢厚生年金がもらえます。老齢厚生年金は、厚生年金保険料を支払った期間と、現役時代の収入(厚生年金保険の加入期間の収入:標準報酬月額・標準報酬額)によって計算されます。老齢厚生年金受給額の計算式は、厚生年金保険に加入していた期間(平成15年3月までと平成15年4月以降)によって分かれており、合計した金額となります。
今回は、相談者が年収360万円(月額30万円(賞与なし))で、厚生年金保険に1年間加入した場合の老齢厚生年金の受給額を計算します。このケースでは下記の計算式を使用します。
●平成15年(2003年)4月以降の加入期間の計算式
平均標準報酬額×5.481/1000×平成15年4月以降の加入期間の月数
(※昭和21年4月1日以前生まれの人については、給付乗率が異なります)
では、相談者の老齢厚生年金がどれくらい増えるのか計算をしてみます。
※経過的加算は考慮しません。
30万円×5.481/1000×12カ月≒1万9732円(年額)
1万9732円(年額)に端数処理等がされ、年金額を月額に直すと約1644円。つまり相談者は1カ月当たり約1644円、年額約1万9732円、もらえる老齢厚生年金額が増えることになります。
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監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)