待望のジブリパークが名古屋のお隣・長久手市にオープン
2022年11月1日、ジブリパークがいよいよオープン。『となりのトトロ』『風の谷のナウシカ』『魔女の宅急便』『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』などの名作アニメ映画を世に送り出しているスタジオジブリが手がける公園施設で、名古屋・愛知の新名所として開園前から話題・人気が沸騰しています。場所は名古屋のお隣、愛知県長久手市の愛・地球博記念公園内。2005年の愛・地球博の会場としても活用された広大な公園の中に、5つのエリアが点在するのがジブリパークです。
第1期オープンは「ジブリの大倉庫」「青春の丘」「どんどこ森」の3エリア。2023年秋には「もののけの里」、2024年3月には「魔女の谷」のオープンも予定されています。
(※以下、画像はすべて10月12日に行われたプレス内覧会時のもの)
ここだけで大博覧会!「ジブリの大倉庫」
パークのメインエリアに位置づけられるのが「ジブリの大倉庫」。巨大な屋内施設の中に、ジブリの作品世界をモチーフとした数々のジオラマ、映像展示室、企画展示、ショップ、カフェなどが詰め込まれています。子どもたちが夢中になれそうなのが「ネコバスルーム」。『となりのトトロ』の世界を表現した遊び場で、ぬいぐるみがそのまま大きくなったようなネコバスに乗ることもできます(小学生以下)。隣接する「子どもの街」は、スタジオジブリ所在地の東京・小金井市周辺のちょっと昔の街並みを子どもたちの目線に合わせて再現した遊び場。アニメの世界に迷い込んだような気分で遊び回れそうです。
『天空の城ラピュタ』や『千と千尋の神隠し』の世界も
「天空の庭」は『天空の城ラピュタ』に登場するロボット兵が廃墟になった庭園で動かなくなっている様子を再現。「にせの館長室」は『千と千尋の神隠し』の湯婆婆がジブリの大倉庫のにせの館長としてせっせと事務仕事をしています。「床の下の家と小人の庭」は『借りぐらしのアリエッティ』の小人たちの目線で家や庭を体感できる空間。数々のジブリ作品の世界に入り込んでいく展示が充実しています。 「映像展示室オリヲン座」は約170席のミニシアター的施設。これまでは「三鷹の森ジブリ美術館」だけでしか観られなかったスタジオジブリの短編アニメーションを見られます。10分前後の10作品を順番に上映するので何度でも来たくなります(1作品を一定期間上映。開園時の上映作品は『くじらとり』)。ジブリファン必見の企画展示
企画展示も充実しています。特に人気を集めそうなのが「ジブリのなりきり名場面展」。『千と千尋の神隠し』のカオナシと並んで列車に乗る、『紅の豚』のポルコと決闘する、空から降りてくる『天空の城ラピュタ』のシータを受け止める……など、ジブリ作品の登場人物になりきって写真を撮れるのです。13作品14コーナーがあり、ジブリファンなら全作品に“出演”したくなります。 「食べるを描く。」増補改訂版もジブリ作品の見方がグッと深まる興味深い展示。“食べる”シーンがとにかくおいしそうなジブリ作品。作中登場する料理や厨房を再現し、さらに絵コンテでそのこだわりを解説します。「ジブリがいっぱい展」は世界各国のジブリ作品のポスター、映像・音楽ソフト、書籍などを一堂に展示。国によって異なるタイトルやデザインを見比べることで、世界中でジブリがどんなふうに楽しまれているか想像が膨らみます。
実際に買い物もできるレトロな雰囲気の商店街
この他、これまでの企画展の展示物などを保管した倉庫を見学できる「公開倉庫」、レトロな雰囲気の商店街に駄菓子屋、本屋、模型屋が並び実際に買い物ができる「南街」(みなみまち)など、じっくり見れば見るほど楽しめる展示が館内にギュッと凝縮されています。リアルな造形が魅力の「青春の丘」エリア
「青春の丘」エリアは愛・地球博記念公園の北口広場のすぐ近く。ジブリパークのランドマークのひとつであるエレベーター塔は、既存のエレベーターをリニューアルしたもの。『天空の城ラピュタ』や『ハウルの動く城』といったジブリ作品の設定としてしばしば描かれる19世紀末の空想科学的世界観がモチーフとなっています。 「地球屋」は『耳をすませば』の主要な舞台の1つ、アンティーク家具や時計の修理・販売を行う店舗兼工房。アンティークの家具やからくり時計がぎっしり並び、バイオリンの工房も。建物も道具類も非常にリアルで、作品のファンなら映画の名シーンが次々よみがえってきそうです。「猫の事務所」は『猫の恩返し』も登場する建物を猫サイズで建てたもの。こちらも非常に精巧で、作品のシーンが自然と頭に浮かんできます。
「どんどこ森」では『となりのトトロ』の世界を体験
「どんどこ森」は『となりのトトロ』の舞台である昭和の景色に郷愁を感じられるエリア。「サツキとメイの家」は作品に登場する草壁家をそっくり再現したもので、サツキの勉強机、タイル張りのお風呂、おくどやポンプのある台所、本が積み重ねられたお父さんの書斎などがあり、実際にそこで生活できそう。もともと2005年の愛・地球博の展示用に建てられた家で、閉幕後も残されて人気スポットとなっていました。 家の裏山の山頂には「どんどこ堂」が。トトロがモチーフの高さ5mの木製遊具で、子ども(小学生以下)は中に入って遊ぶことができます。昭和世代には懐かしく、平成・令和世代には新鮮、そして作品のファンなら世代を問わず懐かしさを感じられるエリアになっています。チケットは日時指定の事前予約制。周囲の公園と合わせて楽しんで
このようにジブリパークは絶叫マシンなどの派手なアトラクションをウリにしたテーマパークではなく、スタジオジブリの世界観にじっくり浸れる公園施設です。ちなみに公園全体の敷地面積は194ha。うちジブリパークは5エリア合わせて約7.1ha。ジブリパークの26倍もの広々とした公園が周りを取り囲みます。既存の公園の豊かな自然や地形を活かした施設づくりは、“自然との共生”を多くの作品のテーマとしてきたジブリらしさが反映されています。ジブリの作品が好きな人なら楽しめること間違いなし。作品を見たことがなくても、特に子どもたちは初めてでもジブリアニメに夢中になるのと同様に、予備知識なしでも存分に楽しめることでしょう。
チケットは日時指定の予約制。エリアごとにチケットが必要となります(詳細はこちら)。
■「ジブリの大倉庫」 平日/大人2000円 子ども(4歳~小学生)1000円
土日祝/大人2500円 子ども 1250円
■「青春の森」 大人1000円 子ども500円
■「どんどこ森」 大人1000円 子ども500円
毎月10日に入場月分(当面は翌々月分)を販売。現時点(2022年10月末日)で購入できるのは11月10日に発売される2023年1月分からとなります。
密を避ける狙いもあってチケットの販売数は抑え目で一日最大5000人前後。加えて人気も非常に高いため、開園後しばらくは争奪戦が続きそう。特に3エリアすべて同日のチケットが取るのは当面ハードルが高そうです。
しかし、先にも紹介した通り、ジブリパークは広大な愛・地球博記念公園の中に点在する公園施設。園内には他にもたくさん楽しみ方が用意されています。「愛知総合児童センター」「こどものひろば」には子どもが元気に遊べる遊具がいっぱい。「大観覧車」や「愛・地球博記念館」は幅広い世代で楽しめます。何より自然豊かな広大な公園は、ピクニック気分でのびのび過ごすにも持ってこい。ジブリパークは愛・地球博記念公園と合わせて楽しみましょう!
<施設情報>
ジブリパーク
・愛知県長久手市茨ケ廻間乙1533-1 愛・地球博記念公園内
・平日10時~17時(冬休みなど学校の長期休暇期間の平日は9時~)、土日祝9時~17時
・火曜休園(祝日の場合は翌平日) ※他に年末年始、メンテナンス日など ※冬休みなど学校の長期休暇期間は営業
・名古屋駅から地下鉄東山線で藤が丘駅まで28分、リニモに乗り換え愛・地球博記念公園駅まで13分。名古屋駅から名鉄直行バスで約40分(大人1000円、小学生500円)