10月相場の中で下がりやすい業種は?
10月は、3月決算企業の中間決算が活発化することから様子見ムードが強まるため、この時期は相場が冷え込みやすい月として知られています。そんな10月相場の中でも特に下がりやすい傾向がある業種について、過去のデータを使って調べてみました。
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検証対象:日経平均採用銘柄(225銘柄)
検証期間:2000年1月1日~2022年8月31日
1銘柄当たりの投資金額:20万円
買い条件:9月末の寄り付きで買い
売り条件:25日経過後の翌日営業日寄り付きで売り
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このように9月末にある業種の銘柄を全て購入し、25日経過後に売却した場合について検証を行います。
10月相場で不調だった業種その1:ガス
まず、10月相場で不調だった業種はガスです。- 勝率:27.91%
- 勝ち数:12回
- 負け数:31回
- 引き分け数:1回
- 平均損益(円):-4,508円 平均損益(率):-2.25%
- 平均利益(円):7,884円 平均利益(率):3.94%
- 平均損失(円):-9,450円 平均損失(率):-4.73%
- 合計損益(円):-198,338円 合計損益(率):-99.17%
- 合計利益(円):94,607円 合計利益(率):47.31%
- 合計損失(円):-292,945円 合計損失(率):-146.48%
- PF(プロフィット・ファクター):0.323
- 平均保持日数:27.32日
10月相場で不調だった業種その2:パルプ・紙
次に、パルプ・紙も10月相場では不調といえるでしょう。- 勝率:37.50%
- 勝ち数:12回
- 負け数:20回
- 引き分け数:0回
- 平均損益(円):-2,811円 平均損益(率):-1.41%
- 平均利益(円):16,512円 平均利益(率):8.26%
- 平均損失(円):-14,406円 平均損失(率):-7.20%
- 合計損益(円):-89,967円 合計損益(率):-44.98%
- 合計利益(円):198,149円 合計利益(率):99.08%
- 合計損失(円):-288,116円 合計損失(率):-144.06%
- PF(プロフィット・ファクター):0.688
- 平均保持日数:27.34日
10月相場で不調だった業種その3:サービス
最後にもう1つ、10月相場で不調だったのはサービス関連です。- 勝率:41.09%
- 勝ち数:83回
- 負け数:119回
- 引き分け数:1回
- 平均損益(円):-2,698円 平均損益(率):-1.35%
- 平均利益(円):18,074円 平均利益(率):9.04%
- 平均損失(円):-17,208円 平均損失(率):-8.60%
- 合計損益(円):-547,633円 合計損益(率):-273.83%
- 合計利益(円):1,500,142円 合計利益(率):750.09%
- 合計損失(円):-2,047,775円 合計損失(率):-1,023.92%
- PF(プロフィット・ファクター):0.733
- 平均保持日数:27.30日
以上が、10月相場の中でも冷え込む傾向が強かった3業種の検証結果です。検証結果を見てみると、平均損益はマイナスです。したがって「ガス」「パルプ・紙」「サービス」の3業種は、10月に下がりやすい傾向があると判断できるでしょう。
10月の低成績銘柄ランキング
では最後に、これらの業種の銘柄の中でも、10月相場で特に成績が不調だった個別銘柄をご紹介します。 表は、先ほどの検証結果において特に勝率の低かった銘柄のランキングです。<9531>東京ガス【勝率:22.73%】
<4324>電通グループ【勝率:25.00%】
<3861>王子ホールディングス【勝率:31.82%】
上記などが、10月相場に冷え込みやすい銘柄だといえるでしょう。
10月相場が下落しやすい要因の一つには、3月決算企業の中間決算が集中しており、様子見ムードになりやすいことが考えられます。10月にこれらの銘柄を購入する際は注意が必要でしょう。
どの業種の個別銘柄も、月によって株価が上がりやすい時と下がりやすい時があります。今回のような簡単な検証は、10月の投資戦略を考える上での有効な判断材料の1つになるのではないでしょうか。
10月は株式市場全体が軟調に推移しやすい傾向があるので、成績が不調な銘柄を避けて成績が良好な銘柄でトレードすれば、よりリスクを抑えることができるでしょう。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします)