Q:独身で年金を月14万円もらうには、現役時代にどのぐらいの収入があればいいですか?
「独身の会社員が将来年金を月額14万円もらうには、現役時代にどのぐらいの収入が必要ですか?」(会社員・独身・27歳)年金を月14万円もらえる現役時代の収入はいくら?
A:平均年収は、411万5496円(月額34万2958円)が目安です
会社員は、受給要件を満たすことで原則65歳から老齢基礎年金と、老齢厚生年金を受け取れます。老齢基礎年金は、未納期間・免除期間が全くない人は、月額6万4816円(令和4年度満額)が受け取れます。老齢厚生年金は、現役世代の収入金額(給与など)と厚生年金の加入期間によって、次の計算式で計算されます。
(1)平成15年(2003年)3月までは、平均標準報酬月額×7.5/1000×平成15年(2003年)3月までの加入期間
(2)平成15年(2003年)4月以降は、平均標準報酬額×5.769/1000×平成15年(2003年)4月以後の加入期間(※)
※スライド率等については省略。乗率は昭和21年4月2日生まれ以降の人の新乗率を使用
相談者は、令和4年で27歳。つまり1995年(平成7年)生まれですので、20歳から国民年金に加入し、その後、22歳以降60歳未満(38年間)、厚生年金に加入した場合で計算してみたいと思います。
なお、相談者が会社に入社した年(22歳)は、平成29年(2017年)となりますので、老齢厚生年金を計算するときは(2)の平成15年4月以降の計算式のみを用います。ボーナス込みで、38年間の年収の変更は考慮しません。
この条件で考えると、相談者は老齢基礎年金は令和4年度で満額6万4816円を受給できることになります。そのため、将来、毎月14万円の年金を受け取るためには、老齢厚生年金は月額7万5184円(14万円-6万4816円。年額では90万2208円)を受け取る必要があります。
老齢厚生年金を月額7万5184円(年額90万2208円)受け取るための年収を(2)の計算式で計算すると下記のようになります。
●計算式
平均標準報酬額×5.769/1000×456カ月=90万2208円(受け取る必要がある厚生年金受給額)
平均標準報酬額=90万2208円/(5.769/1000×456カ月)≒月34万2958円
平均標準報酬月額を年収に換算します。
34万2958円×12カ月=411万5496円(年収)
以上のように、22歳から60歳までの年収はおよそ412万円ほどあれば、将来、月14万円の年金は受け取れるということになります。
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監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
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