Q:年収150万円の人は、将来年金をいくらもらえる?
「パートで働いています。ずっと年収150万円だったら、将来もらえる年金はいくらぐらいになるのですか?」(30歳・パート社員)年収150万円の人の将来もらえる年金額はいくら?
A:65歳から、年間110万6633円受け取れます
厚生年金の加入期間がある人は、原則65歳になると老齢基礎年金に上乗せして老齢厚生年金を受け取ることができます。相談者のような年収150万円のパート社員の人は、厚生年金の加入者となります。老齢基礎年金は、収入額は無関係なので、加入期間(20歳以上60歳未満)である40年間(480カ月)のうち未納期間や免除期間が全くないのであれば、満額の77万7800円(令和4年度)受け取れます。では相談者は、22歳から60歳まで(38年間)、年収150万円(ボーナスなし、標準報酬額12万5000円)で、38年(456カ月)間、厚生年金に加入した場合で計算します。また、20歳から厚生年金に加入するまでは国民年金に加入していたので、満額77万7800円(令和4年度)受け取れるとします。
老齢厚生年金の受給額を計算するには、平成15年(2003年)3月までと平成15年4月以降では、計算式が違いますが、相談者が会社に入社した年は平成26年(2014年)となりますので、平成15年4月以降の計算式のみ用います。
【1】老齢厚生年金(報酬比例部分)の計算式
平均標準報酬額×5.769/1000×平成15年4月以降の厚生年金加入期間
※乗率は、昭和21年4月2日以降生まれに適用。平均標準報酬額とは、各月の標準報酬月額と標準賞与額の総額のことです
相談者の年金額を計算してみます。
【1】老齢厚生年金の報酬比例部分:12万5000円×5.769/1000×456カ月≒年間32万8833円
【2】老齢基礎年金:年間77万7800円
【3】【1】老齢厚生年金32万8833円+【2】老齢基礎年金77万7800円=年間110万6633円
したがって、38年間、ずっと年収150万円の人は、65歳からおよそ年額110万6633円(月額9万2219円)の年金を受け取ることができます。
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監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
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