実は成分によって用途が違う「防水スプレー」
一口に防水スプレーといっても、実は使われている成分によって違いがあるのをご存知でしょうか。防水スプレーの効果をより出すためには、成分によって使い分けが必要になってきます。現在、市販されている防水スプレーは大きく分けると3種類あります。フッ素系、シリコン系、フッ素系+シリコン系のハイブリッドの3タイプです。
しかし防水スプレーを手にとったとき、それは一目瞭然ではなく、裏面の成分表を見なければ分からない商品が多くあります。その文字がかなり小さいものもあるため、ネット通販で成分を確認して買うほうが分かりやすいかもしれません。
ちなみに「防水スプレー」という名と「撥水スプレー」という名の商品がありますが、用途は同じです。「防水」とは水の侵入を防ぐもの、「撥水」とは水を弾くもののため、正確にいうと防水スプレーは撥水スプレーになりますが、ここでは防水スプレーとしてご紹介します。
「フッ素系」の防水スプレーは、靴や衣類に使う一番身近なタイプ
一番多く売られているタイプは「フッ素系」の防水スプレー。靴や衣類などの布物に使うのが主な用途です。防水(撥水)効果とともに、スプレーをしておくことによる防汚効果も期待できます。そのため運動靴などに使うのもフッ素系の防水スプレーがおすすめです。
シリコン系に比べるとフッ素系の防水スプレーのほうが効果の持続性が短いため、頻繁につけ直すことをおすすめします。
「シリコン系」の防水スプレーはレインコートや傘に
シリコン系の防水スプレーは油膜のシリコンで包み込むようにして防水するため、レインコートや傘などに使うのがおすすめです。ゴアテックスのように透湿防水生地(通気性がある素材)のものは、その通気性を阻害する可能性があるためおすすめできません。しかし商品によってはそのような透湿防水生地にも使えるシリコン系防水スプレーもあるため、商品の裏の注意書きを確認してください。
両方の特性をもつ「ハイブリッド式」防水スプレー
フッ素とシリコンの両方の特性をもつのがハイブリッドタイプの防水スプレーです。その名の通りハイブリッドなので、フッ素系を使いたい衣類や靴などの防水と、シリコン系のレインウエアなどの防水の両方に使うことが可能です。防水スプレーが使えない素材
防水スプレーが使えない素材は、フッ素系、シリコン系、ハイブリッドともに共通していますが、エナメルやゴム、ドライクリーニングができない素材になります。念のため商品の注意書きでご確認ください。防水スプレーを使うときの注意点
防水スプレーを使うときは、フッ素系、シリコン系、ハイブリッドともに屋外で使うようにしてください。また素材によってはまれに防水スプレーによって変色してしまうものもあるため、目立たない場所で試してから使うことをおすすめします。防水スプレーは上手に使うことで、洗濯の回数を減らして家事を楽にしたり、雨などが浸透してくるのを防げるため快適に過ごすことができます。ぜひ上手に使い分けてみてください。
※価格はAmazonの2022年9月現在の参考価格です。