大人は友達ができない問題、解決策はあるの?
ある程度の年齢になっても独身でいると、周りの友達は結婚して会いにくくなり、休日に誰かに会いたくても、会う人が見つからないことがあります。そんな状況に孤独を感じている人は、どうしたらいいのでしょうか。
なぜ大人になると友達ができにくいのか
学生時代は、同世代で似たような環境の人が周りにたくさんいたから、気が合う人を見つけやすく、友達ができやすかったと感じている人も多いでしょう。でも、社会人になると、新たな人と知り合う機会があっても、それほど多くはいません。だから「また会いたい」と思えるほど気が合う人とはなかなか出会えないことも。とはいえ、「なにか共通の好きなことがある相手」とは仲良くなれる可能性があります。だから、友達を見つけようとする前に、まずは夢中になれるような趣味を見つけてみたほうがいいこともあります。その趣味に関連する習い事を始めたり、社会人サークルやオフ会に参加したりしたら、気の合う人と出会えることはあるでしょう。
「自分に都合のいい友達」を求めていない?
ただし、夢中になれる趣味ができたときは、わざわざ「友達が欲しい」とは思わなくなっている可能性もあります。人は何かに没頭しているときは、寂しさを感じにくくなりますしね。実は、休日に予定が埋まらなくて孤独を感じている人は、「暇を持て余している」ことが少なくありません。それなのに、「友達がいないから、寂しいんだ」と短絡的に考えてしまうのです。
実はその思考が、さらに友達をできにくくしてしまっています。自分の力で楽しむことができずに、「友達がいたら楽しいはず(=誰かに楽しませてもらいたい)」という依存心を抱いていると、いい友達関係が築きにくいことが多いからです。
「自分の寂しさを埋めるために、友達が欲しい(=自分が幸せになるために友達が欲しい)」と思っている人は、まずは自分で自分を幸せにできるようになることが大切です。それができないと、“自分の快適さ”のために、相手を利用してしまうことがあり、それが人間関係を壊してしまう原因にもなりかねません。
大人の友達付き合いは、お互いに自立しているほうがうまくいきます。そのためには、自分の中にある孤独すらも、ある程度は自分の力でどうにか消化できる人でいたほうがいいのです。
「都合のいい友達」はいない
友達がいない人ほど、「自分に都合のいい友達」を求めがちです。例えば、自分の行きたいところに付き合ってくれて、話していて楽しくて(自分を楽しませてくれて)、自分のことを受け止めてくれるような存在を探しています。つまり、「相手になにかをしてもらうこと(自分のメリット)」ばかりを望んでしまっているのです。でも、友達が多い人ほど、相手にたくさんのものを与えています。それは“物質的なもの”というよりも、相手への優しさや楽しませる話術など、気遣いの部分に表れるものです。だから、人に好かれやすいし、友達ができやすいのです。
本当に友達が欲しければ、ただ「自分を受け止めてくれる都合のいい友達」を求めるような受け身的な姿勢でいないで、人に「友達になりたい」と思ってもらえるような何か魅力を持って、積極的に人と出会いやすい環境に身を置くようにしたほうがいいでしょう。
無理に友達を作るよりも大事なこと
ただ、個人的には、「無理に友達を作る必要はない」と考えています。本当にご縁のある相手であれば、やはり自然と出会い、ひかれ合うことは多いですしね。今そういった相手が現れないということは、逆にそれ以外で「やっておいたほうがいいこと」があるのかもしれません。現実的に、大人になって友達とばかり遊んでいる人はあまりいないでしょう。それでも寂しさを感じる人と感じない人がいます。その違いは何かというと、寂しさを感じる人は「他者を通じて、自己を認識する」傾向があるということ。だから、他者と会う必要性を人一倍感じてしまうのです。
そういう人ほど、日頃から自己と向き合い、自分という存在を認識する必要があります。そうすると「自分の世界」ができてくるので、孤独であることも愛せるようになるでしょう。
日頃から、1人でも楽しめるくらいに自立をし、なにかしらご縁があって気の合う人と出会えたときは、いい友達関係を築ける人でありたいものですね。