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契約社員はボーナスをもらえる? 平均相場はいくら?【2022年最新版】

給与所得者にとってボーナスは特別な収入です。ただし、給料をもらう働き方をしていても、ボーナスが支給されるかどうかはわかりません。正社員でも支給がない場合もあるボーナスですが、契約社員はもらえるものなのでしょうか? 契約社員のボーナス事情をご紹介します。

福一 由紀

執筆者:福一 由紀

ファイナンシャルプランナー / 仕事・給与ガイド

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給与所得者にとってボーナスは特別な収入です。ただし、給料をもらう働き方をしていても、ボーナスが支給されるかどうかはわかりません。

正社員でも支給がない場合もあるボーナスですが、契約社員はもらえるものなのでしょうか? 契約社員のボーナス事情をご紹介します。
 

契約社員のボーナス平均は年間約37万円。正社員と比較すると?

大学卒の雇用形態、年齢別のボーナス年間支給額(千円)。正社員とそれ以外の差は歴然 (出典:令和3年賃金構造基本統計調査(厚生労働省))

大学卒の雇用形態、年齢別のボーナス年間支給額(千円)。正社員とそれ以外の差は歴然(出典:令和3年賃金構造基本統計調査(厚生労働省))


表は、厚生労働省が発表している「賃金構造基本統計調査(令和3年)」から、大学卒業の雇用形態別のボーナスを抜き出したものです。このデータは、短時間労働者を除いた一般労働者のうち、雇用形態として「正社員・正職員」「正社員・正職員以外」という2種類にわけています。契約社員はこの「正社員・正職員以外」のほうですね。

「正社員・正職員以外」の平均は36万9500円。年間支給額でこの値ですから、年2回の支給とすると1回あたり18万円程度。支給されるだけいいかもしれませんが、ボーナスというには寂しい金額ともいえます。

また、「正社員・正職員」の全体平均が123万9400円なのに対して、「正社員・正職員以外」は36万9500円。なんと「正社員・正職員以外」の平均は、「正社員・正職員」の平均の30%程度にしか満たないということになります。
 

年齢によるボーナス額アップほとんどなし

年齢別の支給額をみてみましょう。正社員以外では、25歳から34歳で15万円ほど、35歳から39歳では17万円、40歳から44歳では19万円台と上がるものの、45歳から49歳では17万円台に下がっています。30歳から40歳代は、年齢にあまり関わりなく15万~20万円あたりのボーナスといえます。50歳代は25万円を超えており、少し上がっています。

それに対して正社員は、20歳代後半で80万円台となり、30歳代後半では100万円を超え、その後も50歳代は200万円近くまで届いています。金額が順調に上昇している様子がわかります。正社員とそれ以外の差はここにも出ていますね。

ただひとつ様子が異なるのが、正社員以外の60歳以降のところ。60~64歳で一気に74万円ほどに上がっています。調査人数をみると、55~59歳は4万6000人程度だったのが、60~64歳は21万3000人程となっています。これは、定年退職後に正社員以外の待遇で再就職した人、再雇用された人が増えており、その結果平均額を押し上げているのでしょう。
 

40歳前半までは女性のほうが高支給

大学卒・大学院卒の正社員・正職員以外、男女別のボーナス年間支給額(千円)。現役世代の男女差はあまりなし (出典:令和3年賃金構造基本統計調査(厚生労働省))

大学卒の正社員・正職員以外、男女別のボーナス年間支給額(千円)。現役世代の男女差はあまりなし(出典:令和3年賃金構造基本統計調査(厚生労働省))


正社員・正職員以外のボーナスでの男女差もみておきましょう。20歳から44歳までの間は、女性のほうが高くなっています。中でも35歳から39歳では、女性のほうが7万円ほど高くなっています。出産で仕事を辞めたものの、正社員以外で復職し、正社員に近い仕事をこなしている女性が一定数いると思われます。実際、50歳代までは女性のほうが人数は多くなっています。また、60歳以降は男性のほうが多くなっており、定年後に正社員以外の待遇で働いている人が多いようです。60歳から64歳の男性のボーナスは77万円と高くなっていることもわかります。
 

ボーナスは法律では定められていない

そもそも、ボーナス(賞与)はどのように決められているのでしょうか。労働者を守る法律「労働基準法」では、賃金(給与)については、毎月最低1回、一定日に通貨で直接支払うなどと決められています。毎月支払われる給与は法律でしっかりと守られているのです。

それに対してボーナス(賞与)は、法律では何も定められていません。業績悪化でボーナス減額やゼロといったこともあり得るということですね。

ただし、会社が定める就業規則にボーナス支払いについて書かれていれば、会社はその決まり通りに従業員にボーナスを支払わなくてはいけません。正社員のボーナスはこのような状態です。
 

契約社員のボーナスは契約内容で決まる

正社員は期間の定めがない労働者です。契約社員は、会社と契約期間を定めた労働契約を結んでいます。つまり、契約社員は会社と結んだ契約内容が全てです。契約内容にボーナスや賞与が入っているかが、ボーナスがもらえるかどうかの決め手です。

就業規則にボーナスの支給が決められている場合なら、契約社員にもボーナスが出されるかもしれません。正社員限定での決まりであれば、契約社員には支給されなくても仕方がありません。

雇用形態の区別なくボーナス支給が規定されているのなら、契約社員でもボーナスがあることになります。ただ、正社員の支給額と比べると、かなり金額は低くなることが多いです。
 

年俸制ではボーナス支給月に多くもらうことも

年俸制で契約している契約社員に対して、ボーナス支給月に給与が多くなるように設定するなど工夫している企業もあります。厳密にいうとボーナスとはいえませんが、年収の14分の1や16分の1を、毎月の給与として、ボーナス支給月に1カ月や2カ月分を加算して受け取るという具合です。

このように、契約社員ではボーナスをもらっているかどうかは、会社との契約しだいです。

正社員と正社員以外のボーナス事情は、かなりの待遇差がみてとれます。契約社員のボーナス事情もあまりよいとはいえません。ご自身が契約社員の場合は、契約内容を確認して、ボーナスが支給されるかどうかをチェックしておきましょう。

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