相手の「残念な一言」に傷ついてしまう。ショックをうけたとき、どうするのが正解?
相手の言葉を受け取るか受け取らないかは、自分次第
例えば、ある女性は自分のことを心の底から「美人」だと思っていたとします。もし他の人から、「ブス」と言われたら、どう思うでしょうか? おそらく「一体、誰のことを言っているのかしら?」とか、「この人、視力が悪いのかしら。かわいそうに」と思うかもしれません(笑)。つまり、相手の言葉を「その通り」だと思わないので、受け取らないのです。だから、残念なことを言ってくる人はさておき、まずは「自分が自分自身のことをきちんと認められるようになること」が大切です。そうしたら、相手の心無い言葉なんて気にならなくなることも多いからです。
もし、真に受けてしまった場合は、「自分の問題(自分が自己をまだ納得できていない状態である)」として、自己と向き合うようにしたほうがいいこともあるのです。
心無い言葉を言う人は、「おかしな人」だと理解する
もちろん誰にでも割り切れないコンプレックスは、1つや2つあるもの。もし、それをわざと指摘するような人が現れたときは、「そんなことを言う相手がおかしい」のだと理解することが大切です。わざわざ人を傷つけたり、不愉快なことを言ったりするような人は、何かしらの心の問題を抱えている可能性もあります。
本来人は、自分が行うことや発する言葉で、他の人を楽しませたり、幸せにしたりしたいと思うもの。そして、そういう言動が、結果的に自分にも喜びとして返ってくることが多いことを知っているものです。それなのに、わざわざ禍(わざわい)となるような言動をしようとする人が、正常な状態とは言い難いです。
漫画『ミステリと言う勿れ(2)』(著:田村由美/小学館刊)には、こんなセリフがあります。
よく、残念な人とは「同じ土俵に乗らないほうがいい」と言われますが、相手が正常ではない状態だと判断できたら、その意味も分かるものです。もし、仕返ししたいと思うときは、自分も「正気ではない」こともあります。そんなときは、まずは自分のことをしっかり癒してあげるといいでしょう。「欧米の一部では、いじめてる方を病んでると判断するそうです
いじめなきゃいられないほど病んでる
だから隔離してカウンセリングを受けさせて癒すべきと考える」
「日本は逆です いじめられてる子をなんとかケアしよう カウンセリングを受けさせよう 逃げる場を与えよう」
「でも 逃げるのってリスクが大きい 学校にも行けなくなって 損ばかりする」
※出典:『ミステリと言う勿れ(2)』 著:田村由美 小学館刊 2018年
「受け取らない」ことが、一番の仕返しになることも
『お釈迦様と悪口男』というお話があります。ここでは簡単に説明をするので、詳しい内容が知りたい人は、ウェブで検索すると色々と出てくるので、読んでみるといいでしょう。「みんなの前でお釈迦様の悪口を言った男がいました。でも、お釈迦様は反応しなかったので、男は言っているうちにだんだん虚しくなってきました。
お釈迦様は男に『もし、人に贈り物をしようとして、相手が受け取らなかったとき、その贈り物は誰のものになるのだろうか?』と聞きました。
男が『相手が受け取らなかったら、贈ろうとした者のものだ』と答えて、ハッとしました。自分がお釈迦様に吐いた悪口は、全部自分のものになっていたのだと……」
もし、心無い言葉を言ってくる人がいたら、言い返すよりも「受け取らない」ことが、一番の仕返しになることもあるのです。
世の中には色々な人がいます。もし、残念な人に出会ってしまったときは、「おかしな人だ」と判断し、同じ土俵に乗らないで、まずは自分の心を癒してあげましょうね。