今回All About編集部は500人の既婚者を対象に「夫婦喧嘩」に関するアンケートを実施。会員1万3000人を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」を運営する夫婦仲コメンテーターの筆者がその結果を解説します。
半数以上がその日のうちに解決
まずは今回のアンケートで「夫婦喧嘩をしたことがある」と答えた474人に聞いた「仲直りする時間は?」の結果はこちら。仲直りする期間
夫婦喧嘩のあとの仲直りまでの時間、花丸なのは、その日のうちにです。調査回答の上位が1日以内、半日以内で安心です。
意地を張り合って3日以上という夫婦もいますが、子どもがいる場合、不穏な空気に巻き込んでしまうので家族の精神衛生上、長期化はよくありません。
もうひとつ、長期化のデメリットは不満に思っていること、怒っていることが増幅すること。家事のやりかたで怒っていたのに、関係ない昔の借金のこととか、義母への不満とか、付随する負の感情がポコポコと湧き出てきて、論点以外の不満をぶつけることがあるからです。
「あんたのそのだらしさなは、3年前の箱根旅行のときからわかってたのよ。あの時ウンヌンカンヌン」というように。
「はあ?そんなん関係ねえだろう」と負のスパイラルに入り込みます。
夫婦喧嘩どうやって仲直りする?
次に「夫婦喧嘩の仲直りはどのようにしていますか?」のアンケート結果を紹介します。【1時間以内~その日のうちに解決】
・「もうお互いに言いたいことはないか」と質問し、「ない」と答えたらそこで終了(30代 女性)
・8割は夫の方からの歩み寄りで、コーヒーとおやつを持ってきて、お互いに謝ります(40代 女性)
・いつもと変わらない態度で接し、いつもと変わらない普段通りの日常を送り、常に一緒に食事をとる。自分が悪かった時は、自分から謝る(50代 女性)
・お互いに言いたいことを言って、結論が出るまで話し合う(20代 女性)
・ごはんを食べるとだいたい仲直りします(30代 女性)
・LINEで謝る(30代 男性)
・一晩寝たら翌日には持ち越さないようにするが、明確な仲直りはない(30代 女性)
【1週間以内~それ以上】
・なんとなく、業務連絡から口をききはじめる(30代 女性)
・嫁が切り出してくるのを待つ(30代 男性)
・家庭内別居(30代 女性)
・普通に話しかけたりなので、根本的な解決にはなっていない(30代 女性)
・両方とも我が強く言葉では謝らないので、いつまでもしこりが残った感じになる(60代 男性)
とことん話し合うべきか忘れるべきか
回答でもある「コーヒー、おやつ、ごはん」をきっかけに場が和む、気分を一新させる。これは王道です。二人が和むアイテムを準備した上で、今回の喧嘩がなぜ始まったかを冷静に紐解くと「なんだ、ふたりとも悪いところがあったね」「誤解だったね」となる……と思いきや、「ちょい待てよ」とまた勃発する場合もあり。
人は、二人集まれば食い違いは必ず起こるものなのだと腹落ちさせておきましょう。
長時間話し合っても平行線をたどる夫婦は離婚の原因1位の「性格の不一致」でくくられるおそれがあります。
平行線でもいいじゃない、価値観が一緒なんてことないんだからのマインドで「じゃあ、どうすれば快適に暮らせるか」の方法を生み出す会議を後日開催してください。あくまでも後日、二人が穏やかな気持ちの時に開催です。
より夫婦仲が深まる仲直りとは?
先に折れるのが快適に過ごすための得策だとわかっていると、半日経過しなくともどちらかが謝ります。その時に必ず自分も謝ること。
相手だけが完全に悪い喧嘩はないという思いを持つ。「夫が掃除をしないのは、私が洗剤と雑巾をわかりにくいところに置いていたからだ」と、無理にでも自分の非を絞り出して、謝り返すと関係性が良好になります。
自分だけが損している、相手が得をしているという感覚を捨てることで上等の仲直りができます。
「夫婦に勝ち負けを持ち込まない」プラス「夫婦に損得勘定を持ち込まない」。これを実践できているご夫婦はお話を聞いていても気持ちがいいものです。
筆者の好きな絵本に『どうぞのいす』(ひさかたチャイルド)があります。まさに、夫婦で「どうぞどうぞ」と与えまくるギブ精神を意識すれば、喧嘩は減るわ、仲直りはスムーズにいくわで「二人は死ぬまで幸せに暮らしましたとさ」のハッピーエンドになると信じています。
※アンケートは、下記条件で実施
・男女比:男性 129名/女性 369名/回答しない 2名
・年齢比:10代 2名/20代 86名/30代 235名/40代 108名/50代 51名/60代 15名/70代 2名/不明 1名
・アンケート実施期間:2022年2月2~7日