老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、年金の繰り下げ受給についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。
 

Q:繰り下げの受給率は一生変わらないと聞きましたが、年金の受け取り額も変わらないんですか?

「年金を繰り下げるときに、受給率は一生涯変わらないと理解していますが、年金の受け取り金額も変わらないのでしょうか? ご教授のほどどうぞよろしくお願いいたします」(匿名希望)
 
年金の受取額が変わることはある?

年金の受取額が変わることはある?

 

A:年金の受取額は、年金改定やマクロ経済スライドによって、変わることがあります

公的年金の受給額は、毎年度、年金額の改定(見直し)があります。2021年度(令和3年度)の改定は、「年金額は昨年度から0.1%の引き下げ」と厚生労働省から発表されています。この改定は、総務省から「令和2年平均の全国消費者物価指数」(生鮮食品を含む総合指数)として公表されたものを踏まえた上で、法律の規定によって決定されました。

2021年の年金額の改定は、賃金変動率がマイナスで、手取り賃金変動率が物価変動率を下回る場合は、年金を受給し始めるときの年金額・受給中の年金額の両方とも、賃金変動率を用いることが法律で決まっているため、下がったのです。

また、賃金や物価による改定率がマイナスの場合には、マクロ経済スライドによる調整は行わないこととされています。マクロ経済スライドとは、平成16年の年金制度改正で導入されたもので、賃金や物価の改定率を調整して、緩やかに年金の給付水準を調整する仕組みです。

将来の現役世代の負担が過重なものとならないよう、最終的な負担(保険料)の水準を定めて、その中で保険料等の収入と年金給付等の支出の均衡を保つためという目的があります。

以上のように、年金額は毎年度改定(見直し)されて、マクロ経済スライドが発動される可能性もあるので、受け取り額は変わることがあります。

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監修・文/深川弘恵(ファイナンシャルプランナー)

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