Q:65歳以降に、従業員数101人以上いるパート先で働くと、年金カットされますか?
「65歳以降に、従業員が数千人いる会社でパートとして、月10万円ぐらい、働こうと思っています。強制的に厚生年金に入ることになりますか? また、私は65歳以降、年金を月20万円ぐらいもらう予定ですが、年金はカットされますか?」(60代前半)65歳以降にパートしたら、年金は支給停止になる?
A:週20時間以上働くと、厚生年金に入ることになります。年金は支給停止になりません
現在、従業員数が101人以上いる事業所で、週の所定労働時間が20時間以上であるパートには、社会保険(健康保険・介護保険、厚生年金保険)加入が義務づけられています。相談者は従業員数が101人以上の会社で月10万円ほどのパートをするとのことなので、週20時間以上働く場合は、厚生年金に加入する必要があると思います。念のため勤務先に確認したほうがいいでしょう。
相談者が気にしている「年金がカットされる場合」とは、60歳以降も、厚生年金保険に加入して働いた場合に、給与や賞与の額(総報酬月額相当額)に応じて、支給される老齢厚生年金額が減額されるしくみ「在職老齢年金」のことですね。
在職老齢年金では、60歳になる人の場合、月額のパート収入と基本月額(老齢厚生年金額)の合計が48万円を超えると支給停止となり、この金額を超えなければ全額支給されます。
相談者は、65歳から、従業員数101人以上のパート先で働き、月額のパート収入と年金額を合計すると月30万円ということなので、48万円以下になりますから、年金が支給停止になることはありません。
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監修・文/深川弘恵(ファイナンシャルプランナー)
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