眞子さまと小室圭さん、結婚へ
写真:代表撮影/ロイター/アフロ
正式な発表はまだとはいえ、納采の儀などをはじめとするいわゆる結婚式はおこなわず、婚姻届を提出した後はニューヨークで暮らすことになるとのこと。いろいろと取りざたされながらも最終的に「NYで事実婚」という結末には、疑問を感じる人も多いのではないでしょうか。
個人的な意見ではありますが私は、今回のことは、小室さんはもっと前の段階で眞子さまとのお付き合いを辞退すべき案件だったと思っています。望まれていた「多くの国民が結婚を祝福する状況」をつくろうという努力もせず、自分と母親の弁明に追われたものの失敗に終わっただけで、結局は強引に結婚に持ち込んだ、というのが世間の見方ではないでしょうか。
一方、眞子さまとしては、おそらく、「はじめて好きになった相手と、どうしても結ばれたい」という気持ちを優先させた一連の行動だったのでしょう。いろいろなことを犠牲にし、味方であった人たちを敵にまわしてまでも小室さんと結婚をしたかった。そこにあるのはもはや「愛情」ではなく、「意地」や「執着」としか思えません。ところが残念ながら、意地や執着でもぎとったその先にあるのは、必ずしも幸せとは限らないのが現実なのです。
親に反対された結婚は、長続きしにくい⁉
一般的にも、意地や執着が“負のエネルギー源”となって、強引に結婚にいたるケースはあります。身近な例でいえば、「親の反対」にあって結婚するケースです。自分の親や、相手の親から猛反対されると、なぜかそのことを原動力に「何がなんでも結婚しなければ」と思い込むタイプの人たちがいます。『ロミオとジュリエット』の物語のように、反対されればされるほど、「私たちの恋愛や結婚には特別な価値があるに違いない」と信じて疑わず、お互いの想いを募らせることになります。
ところが、親が反対する恋愛や結婚には、必ず問題を含んでいるものです。子どものことを誰よりも身近で見て、理解している親には、子どもに対する愛情から「ウチの子が幸せになれない理由」を本能的に嗅ぎ取っているケースも多いのです。仕事やお金といった条件面はもちろん、本人や家族に対する思いやりなど感情面にいたるまで、わが子が将来、困難におちいったり失敗したりする姿を想像できるのが親というものでしょう。
「意地」や「執着」は、離婚を招くもと
私が経験した相談事例においても、離婚にいたった夫婦の一定数は「もともと親に反対されて結婚した」と打ち明けます。「自分たちの力で結婚してみせる」という意地や、「結婚相手はこの人以外に考えられない」という執着が親の反対を乗り越えていった結果、結婚して数年たってから「想像していた結婚生活と違う……」「こんなはずじゃなかった……」という違和感が生じます。意地や執着による結婚は、二人が結婚できたことで目的は達成されます。目的が達成されれば、その後、永続的に愛情を育んでいくためのエネルギー源もなくなります。そこではじめて冷静になり、「親があんなに反対していたのは、私のことを心配してくれていたからなんだ」と気づくようになるのです。
もちろん、そこであらためて自分の本当の幸せを考えるのも悪いことではありません。自分の人生で幸せになろうとすることに、「手遅れ」はないからです。
ただ、「してやったり」という気持ちで“押し切り婚”を決行するよりは、愛してくれるすべての人に祝福されて「ありがとう」という気持ちで結婚するほうが、幸せへの近道であることはたしかでしょう。