難しい年金制度について皆さんからの疑問に回答します。年金制度の一つに「障害年金」があります。障害年金の疑問に専門家が回答します。今回は「障害手当金」とは何かについて解説します。
 

Q:障害手当金とは何ですか?

「体調を壊してしまいました。知人から障害手当金がもらえるかもしれない、と聞いたのですが、どういった人がもらえるのでしょうか?」(関東・50代)
 

A:障害厚生年金の障害等級(3級)よりも軽い障害状態の場合に、一時的に支給される給付金です

障害手当金は、障害厚生年金の障害等級(3級)よりも軽い障害状態の場合に、一時的に支給される給付金です。一回のみ支払われる給付金ですので、「年金」ではありません。

障害手当金が支給されるためには、次の4つの受給要件が必要です。

【1】初診日(初めて医師の診察を受けた日)に厚生年金保険に加入していること
【2】初診日までに一定の保険料(初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間に、保険料が納付または免除されていること、初診日が65歳未満、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと)
【3】初診日から5年以内に症状固定していること(症状固定とは、「これ以上の改善の可能性を期待できない状態」のことをさします)
【4】一定の障害状態(一眼の視力が0.1以下、両眼の視力が0.6以下等、障害年金3級に相当する障害の程度よりやや軽い状態)であること

障害手当金は、「報酬比例部分の年金額×2」の金額が、一時金として支給されます。報酬比例部分とは、簡単にいうと、給与等の支払い実績等の報酬額と加入月数に比例する部分です。

障害手当金には、最低保障額は117万1400円(令和3年度)が設定されています。相談者は体調を壊したとのことですが、精神または神経系統に、労働が制限を受けるか、または労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残す状態についても、障害手当金の障害状態に該当します。

障害手当金は、症状が治ってから5年以内に請求する必要があります。申請が遅れてしまわないように、早めに請求をするといいでしょう。

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監修・文/深川弘恵(ファイナンシャルプランナー)

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