マチが大きくA4対応のビジネストートの汎用性
トライオン「パネルライト 横型トートM(型番:PS100)」1万9800円(税込)。色は、ブラック×グレー、ネイビー×グレー、ダークグレー×オレンジの3色。サイズはW38cm×H26.5cm×D11cm、640g。
それで最近、出番の多いカバンが、このTRION(以下トライオン)の「パネルライト トート横型M」1万9800円(税込)です。このトート、革製でA4対応の、いわゆるビジネストートに分類されるバッグで、15インチのノートPCが収まるサイズになっています。しかも、マチ幅が11cmあるので、かさ張る荷物も入れられます。
そのため、私はしっかりした撮影が必要な場合などに、このバッグにオリンパスの「OM-D E-M1 mk2」にちょっと大きめのズームレンズを付けたものと、iPad Pro 11インチを入れて出かけます。リュックに入れてしまうと出し入れが面倒なカメラやタブレットが、歩きながら出し入れできるのが、開口部が大きく肩から提げるトートバッグの良いところですね。これだけのマチ幅があれば、コンビニで袋物やカップ麺を買っても入れられます。
軽量で、しかも折りたためる秘密はパネルレザー
しかし、このバッグが良くできているのは、そのサイズだけではありません。ほぼ全体が革製なのに、約640gという軽量さで、しかも折りたたむことができるのです。その秘密は、パネルレザーと呼ばれるトライオンならではの素材です。もともと、大手の野球用グローブ製作メーカーであるトライオンは、そのグローブの端材を四角に切ってパッチワークをして革バッグに仕立てた製品を作っていました。今回の「パネルライト」シリーズはその応用です。
トライオンには、グローブ用の革をカバン用に仕上げた革で作るスムースレザーというシリーズもあるのですが、今回、より軽量なそちらの革の端材を正方形にカット。さらに、やはりトライオンが手掛けているアイスホッケーの手袋用の軽くて強く、通気性も良いナイロン素材を合わせて、ナイロン素材の上に革を5mm間隔で縫い付けるという構造になっています。 これが軽量の秘密でもあり、しかも、伸縮性のあるナイロンとパネル状の革の組み合わせなので、折り曲げることが可能です。さらに、マチ下部のパーツを二等辺三角形にして、底部も平らに折りたたむことができるように作られているのです。
バッグというのは、用途に応じて複数使い分けたいのに置き場所にとても困るというか、たくさんあればあるほど空気に場所を取られているような気がするのですが、これなら安心。棚の隅に押し込むこともできるし、旅行の際にキャリーバッグに入れて持っていくのにもピッタリです。その場合でも軽いということが活きてきます。
デザイン性と質感、細部の仕様まで行き届いたビジネストートの新定番
トライオンのグラブレザーは、見た感じの質感がとても良くて気に入っているのですが、このパネルライトでは、革と革の隙間から覗くナイロンが、良いアクセントになって、似たような見た目になりがちのビジネスバッグに、ちょっとした洒落っ気を加えている、そのルックスも気に入っています。さらに、大きなサイズの「パネルライト トート横型L」2万4200円(税込)もあるので、荷物が多い人、ジムバッグ的に使いたい人は、そちらも選択肢に入れてください。そして、何より、このバッグの気に入っている点は、2カ所に付けられたマグネットです。このトートは開口部をマグネットで留める仕様になっているので、ハンドルを持って持ち上げるだけで、開口部が留まるようになっています。上部にファスナーが無いと不安だという方には向かない仕様ですが、使い勝手と軽量化の両方を考えた、良い仕様だと私は考えます。
さらに、このハンドル部分にもマグネットが仕込まれていて、ハンドル同士がピタッとくっつくので、肩から提げた時に片方だけがずり落ちるということがありません。この仕様のために、片方のハンドルが1cm長く作られているのも丁寧な設計ですね。
この2カ所のマグネットが、ほとんど意識することなく、カチッ、カチッとくっついて、持ち歩くためのスタンバイが完了するスムーズさが気持ち良いのです。見た目はとてもシンプルですが、細部までよく考えられたトートバッグです。
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