亀山早苗の恋愛コラム

「この関係はダメだ」。生理日のデートで愕然とした彼の一言、不倫の恋から目覚めた瞬間

不倫といえども「恋は恋」。そう思っている女性は少なくない。相手もそう思っているのかもしれない。いい関係が続いていても、ある日、彼の不用意な一言で、「この関係はダメだ」と目覚めることもある。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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愕然とした彼の一言……不倫から目覚めた瞬間

不倫の終わり

不倫といえども「恋は恋」。そう思っている女性は少なくない。相手もそう思っているのかもしれない。いい関係が続いていても、ある日、彼の不用意な一言で、「この関係はダメだ」と目覚めることもある。

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今日は電車で帰ろう

12歳年上の既婚男性とつきあっていたマリエさん(30歳)。彼は食事のあと、タクシーで送ってくれ、彼女の部屋に寄っていくのが常だった。

「ところが2年ほどつきあったころからでしょうか、体調の問題で『今日はセックスできない』と告げると、彼の態度が変わるようになっていったんです。食事を早めに切り上げたり、『今日は電車で帰ろう』と言ったり。セックスできなくても私は会いたいのに、彼にとってはセックスなしのデートはあり得ないみたい……」

仕事の関係から始まったつきあいで、友人期間も1年ほどあった。「人として」彼を信頼していたのに、男女関係が2年になると、「そういう扱いになるのか」と愕然としたという。

「それまではセックスできなくても食事はゆっくりして、最後は雰囲気のいいバーに行ってずっと話をしていたんです。でも2年たったところから徐々に変わっていったんですよ。セックスできるときは変わらずタクシーで送ってくれましたが」

あからさまな態度の変化に、マリエさんは「結局、自分はそういう立場なんだ」と認識したという。

「その後、またデートの日が生理日に重なってしまったとき、食事の席についてから『ごめんなさい、今日は帰るわ』といきなり立ち上がって帰ったんです。彼は目が点になっていました。これは私の復讐。彼は店で恥ずかしかったでしょうね。でも今日はできないと言うと、彼は料理を減らしたりデザートを勧めてくれなかったりして、それが姑息で嫌な感じだったんです。だから私も席についてから帰るという姑息な手を使ってみました」

彼からは1か月ほど連絡が途絶えた。マリエさんも連絡しなかった。久しぶりに仕事関係者と一緒に会ったときもビジネスライクな対応をすると、その日、彼からメッセージが来た。

「素敵な2年間だったのに、きみはどうして僕をゴミのように捨てたのかわからない。僕はきみに尽くしてきたのに、という内容でした。笑うしかなかった。彼は自分が態度を変えていたことに気づいていなかったのか、それとも気づかないふりをしているのか……。いずれにしても私はもう会う気はなかったので無視しました」

それもこれも、「立場が対等ではないからいけなかった」と思ったマリエさん。彼と別れて1年、次は対等な関係を築ける相手を探すつもりだと明るい表情で言った。

 

会えないときに別の女性とデートしていた彼

4年つきあった既婚者の彼と、このコロナ禍で別れたというのはフミさん(37歳)だ。もともと結婚願望がほとんどなかったため、相手が既婚者でもかまわないと思っていた。

「彼は家庭の匂いがあまりない人だったし、小さいながらも自分で事務所をもっていたので時間が自由になる。事務所に泊まると言ってはうちに泊まっていくこともありました。いつでも会えたし連絡できたので、寂しいと思ったことがなかったんです」

昨年夏くらいから、フミさんは仕事が忙しくなった。コロナ禍で仕事を失う人が多い中、忙しいのはありがたかったから、彼女は必死で仕事に取り組んでいた。

「彼のほうは特に変わりなかったというか、あまり言いたがらなかったけど、本当は仕事が若干減っていたみたいですね。『会いたい』とよく連絡がありました。でも私は『今日は無理、3日後なら』みたいな感じで……。彼は寂しかったんでしょうね。あるとき急に時間ができたので、『これからなら会えるよ』と連絡したら、『今日は仕事で無理』と返ってきて。その数日後に会ったとき、彼が『実はこの前、○○さんと食事をしていたんだ』と共通の知り合い女性の名前を出した。私が会えるよと言った日でした。そうだったんだと言いながら、やっぱりちょっと不快でしたね。すると彼は『だってフミが会ってくれないから』と言ったんですよ。私の中で、何かがキレた瞬間でした」

生活感を出さなかった彼だが、4年の間には「今日はカミさんが風邪をひいたから早く帰らないといけないんだ」ということもあったし、「息子が大学受験だから家にいてやりたい」と言ったこともある。日常的には家庭の匂いはなかったが、年に1、2度はそういうこともあった。そのたびに彼女は「あ、これは不倫なんだ」と心に刻み、嫉妬しないようにしよう、家庭に迷惑はかけないようにしようと思ってやってきたのだ。

「それなのに、私が会えないだけで別の女性と平然と食事をしているんだ、というショックがじわじわとやってきました。結局、代わりのいる存在なんだと思い知ったんですよね。それから彼への情熱がどんどん冷めていった。もう一度、気持ちを盛り上げようとがんばってみたけど無理でした」

一度冷めかけたら、もう二度と情熱は返ってこない。不倫であることに特に後ろめたさを感じていなかったフミさんでさえ、やはり「いくらでも代理はいる」と言いたげな彼の言葉に対しては気持ちが離れてしまったようだ。別れ話をしたとき、彼は「フミでなければダメなんだ」と言ったが、それでも彼女の気持ちは戻らなかった。そして今、彼女はコロナがおさまったら、新たな恋愛をすると決めている。


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【マンガ/前編】「この関係はダメだ」。生理日のデートで愕然とした彼の一言、不倫の恋から目覚めた瞬間
【マンガ/後編】「この関係はダメだ」。4年付き合った既婚者の彼が仕事で忙しい私に黙っていたこと…
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