桐谷広人:1949年広島県出身、将棋棋士・投資家。日本テレビ系のバラエティ番組『月曜から夜ふかし』で現金を使わず、株主優待のみで生活をする姿が話題になった。現在はテレビ、雑誌、書籍などで幅広く活躍。『桐谷さんの株主優待のススメ』など著書多数。
山口京子:1966年名古屋出身、ファイナンシャルプランナー。All About家計簿・家計管理ガイド。大学在学中からテレビ・ラジオに出演。卒業後はフリーアナウンサーに。お金好きが高じてファイナンシャルプランナーの資格取得。テレビ、ラジオ、セミナーで活動中。『なまけものが得をする ワンコインつみたて投資術』など著書多数。
5000万円ほど投資をすれば「優待生活」ができる
桐谷:2013年に私がテレビに出るようになって、「優待で生活しています」と言ったら、そのころは「優待で生活できるわけがない」というような意見が多かったですね。でも実際に優待で生活していたんです(笑)。その当時は、だいたい3000万円ぐらい優待株に分散投資すれば生活できるみたいなことが言われていましたね。
山口:リッチですね。
桐谷:その頃は平均株価がたしか1万3000円ぐらいだったんですよね。今は平均株価が上がり、3万円近くになりましたから、当時よりは資金が必要になりましたね。
ただ、最近は良い株主優待を設ける企業が増えてきていますので、優待利回りは上がっています。一人の人間が優待で暮らすには5000万円ぐらいを分散投資しなきゃいけないんですね。
山口:上がりましたね。
桐谷:5000万円というのは大金なんですけど、優待株に分散投資しておりましたら、だいたい平均で5%くらい利回りがあるんですね。5000万円の5%は250万円ですから、税引きしても200万円程度はあります。持ち家があれば質素な暮らしはできるくらいでしょうか。優待株に投資をすると、定期預金をしているよりもはるかに配当と優待でいろいろなものがいただけます。
株を怖いと思わずに、まずは1つの銘柄を買ってみましょう。5万円ほどの優待株でも利回り4%の優待株はたくさんあります。
優待を実際手にしてみて、「あぁ、優待はなかなかいいものだ」と。それでまず株に馴染んでから、本格的な優待株投資をしていただきたいです。定期預金しても5万円だとほとんど1円も利息がつかないので(笑)。
桐谷さん流の株の選び方
桐谷:どのように銘柄を選ぶかというと、私がリーマンショック後にお金がなかった頃よくやっていたのが、本屋に行って経済雑誌を立ち読みすることですね。立ち読みして、優待コーナーを見て、その中から「この株は5万円で何がもらえる」「この株は20万円で何がもらえる」。それで自分がいいなと思うものを1つ覚えて帰るというね。山口:覚えて帰るというか、買ってください(笑) 。出版社や書店から怒られますから、ぜひ買ってください。
桐谷:あとはネットで「優待」と入れて検索すると、優待投資家の人でブログをやっている人が大勢いますので、そのようなブログを見るといいです。「この人の使っている優待はいいな」と思ってみると、ブログの多くに解説がついているんですね。「この株はいくら出して、配当がいくらで、いくらの優待券がもらえる」と。そういったものを見て、株を買うとか。そうやって自分が買ってみたい銘柄を見つけて、投資して、優待をいただくのです。
勉強不要! 四季報も読んでいない!? 桐谷さん流投資方法
山口:桐谷さん、本も出されていますよね。私、今日持ってきましたよ。これいい本ですね。桐谷さんの素晴らしいところは、桐谷流・株主優待生活は難しい勉強がいらないというところ。私はここが素晴らしいと思っています。選ぶコツは、とにかく「利回り4%、5万円台」。迷ったら、本を見たり、優待ブログを見たりすればいいと。そこに企業分析とか、難しいチャートの読み方とかが出てこないですよね。
桐谷:私のやり方は、利回りのいい優待株を買うことと、分散投資。それだけなんですね。料金の高いセミナーもありますが、やっぱり難しい。いろいろなやり方を覚えなきゃいけないので。
私、そういう“猛獣狩り”的投資は下手なんです。“農業”的な優待株投資なら、誰でもやり方さえ覚えればできるものなんでね。なので、株をこれから始めようっていう方も、やはり農業的な投資の優待株投資をやっていただきたいですね。
山口:桐谷さんは四季報はお持ちですか?
桐谷:四季報は、原稿を書くために年に1冊ずつ買っていますけども、ほとんど中は読みません。読んでも分からないんですね(笑)。
山口:こんな大金持ちで、株主優待だけで生活している桐谷さんも、そこは見ない……すごくこれは勇気づけられると思います。
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