「浮気と職業」、これまでとこれから
私の主宰する「恋人・夫婦仲相談所」には「どんな職業が浮気をしやすいでしょうか?」という質問がよく寄せられます。職業だけが浮気の原因ではないですが、働き方はライフスタイルにつながり、それが浮気に影響することはよくあります。
昨年からはコロナ禍もあって、働き方が変化した方も多いのではないでしょうか。
実際、働き方が変わることで、最近の浮気の動向に変化がみられます。
海外出張で“濃厚接触”を楽しんでいたけれど……
某大手メーカーにお勤めの翔平さん(39歳・仮名)も、コロナ禍で働き方が変わった一人。エンジニアの彼は、コロナ前まではアジアを中心に年間150日以上も海外出張があり、現地の工場の管理やメンテナンスを行っていたそうです。
「出張先に行くと、現地事務所のメンバーと一緒に飲み食いをする機会も多いのですが、正直、“色っぽいサービスのあるお店“に行くことも多いです。まあ、それなりに“濃厚接触“を楽しむ機会もありました。海外出張が多い仕事の役得って感じですかね。決して妻には言えませんが」
ところが、コロナ禍以降、海外出張はゼロに。翔平さんの会社も、工場のラインの担当以外は、ほとんどが在宅勤務に。
「今でも海外工場のメンテナンスの必要はありますが、オンライン会議で対応しています。現地の職員にZoomに似たツールでいろいろ指示をしたりしています。クラウドで管理できる機械も増やしたので、そういうシステムには日本にいてもアクセスできるので、私も在宅勤務が中心です。タイに出張したときは必ず行く店があって、お気に入りの女の子もいたんですが、どうしてるかなあ……。コロナを機に、出張しなくても工場の管理ができることはわかってしまったので、海外出張は今後はなくなっていくのかもしれません。少しさみしいです」
奥さんと私のどちらが大事なの!?
「出社から在宅勤務になったので、浮気がしにくくなりました」とストレートに語ったのは孝央さん(45歳・仮名)。某有名企業の営業課長である孝央さんは、コロナ前は同じ課の部下の女性と浮気関係にありました。顧客との打ち合わせに同行営業した後、帰りに一緒に飲みに行くのは日常茶飯事。時にはお客様のゴルフ接待という名目で週末に家を出て、実際は彼女と二人でドライブを楽しみ、ホテルで「ご休憩」ということもあり。しかし今回のコロナ禍で、営業はオンライン、出社頻度は2週間に1度に激減。しかも、1部署の出社は1人のみというシフト制のため、部下の女性と会う機会がなくなってしまいました。
「最初のうちは『早く会いたいね』『この数か月の辛抱だね』などとLINEしあっていました。インフルエンザのように、温かくなれば感染症もおさまると思っていたので、しばらくすれば以前のような働き方にもどると考えていたのです。しかし、一向にコロナは収まらず、会社の方針も在宅勤務継続に決まり、会えない日々がどんどん長くなっていきました」
浮気相手の彼女は独身。ステイホームが続き、一人でいることでだんだんメンタルが弱ってきたようで、次第に孝央さんへの依存が高まり、
「家に一人でいると不安なので、すぐここに来てほしい」
「あなたの家まで、今、会いに行きたい」
「奥さんと私のどちらが大事なの!?」
と、頻繁にLINEを送ってくるようになってきたのだそうです。
「年下の部下との浮気は楽しいし、社内のほかの男性に対する優越感もありました。でもよく考えると、浮気で離婚となれば妻に慰謝料も払わなければいけないし、子供たちにも会えなくなる可能性もあります。今の家庭を壊してまで彼女の希望を叶える気はなかったので、あいまいな対応でお茶を濁していました。そんな煮え切らない私の様子にイライラが募った彼女からある日、『もうほかに頼りになる人を見つけました。あなたと違って、誰よりも私のことを大切にしてくれる人です』とLINEが来て、フラれました。コロナがなければ、もっと関係が続いたのかもしれませんが、ステイホームだと遊びの浮気は続きませんね」
まさに、「働き方が変われば浮気の仕方も変わる」ということで、コロナ禍の影響は浮気にも及んでいるようです。コロナ禍にかかわらず、浮気で幸せになる人はいないということを心しておいてください。