ですが携帯大手3社が打ち出したオンライン専用プラン「ahamo(アハモ)」「povo(ポヴォ)」「LINEMO(ラインモ)」の詳細を確認しますと、さまざまな部分で違いがあるようです。2021年3月に控えたサービス開始を前に、それぞれの内容を確認しながら特徴とメリット・デメリットについて確認してみましょう。
ワンパッケージで選びやすい「ahamo(アハモ)」
まずはオンライン専用プランの先駆けとなったNTTドコモの「ahamo(アハモ)」です。これは月額2980円で高速データ通信量が20GBというだけでなく、1回当たり5分間の無料通話と、82の国や地域で、付属の通信量を消費してのデータ通信ができる国際ローミングがセットになったプランになります。オンライン専用プランの先駆けとなった「ahamo」。月額2980円で20GBの通信量など複数のサービスがセットになったプランだ
ahamoは1回5分の通話無料が付属するが、その分他社プランより500円高い
またこちらも当初対応していなかったのですが、「ギガホ」「ギガライト」など他の料金プランの割引に影響する「ファミリー割引」のグループ人数にもカウントされるようになっています。ahamoユーザー自体の割引がなされる訳ではありませんが、ahamoに移行しても他のプランを契約している家族の割引に影響しないのは、既存プランから移行する上での安心感が高でしょう。
【参考記事】ahamo(アハモ)のメリットとデメリットを整理! ドコモ格安プランの注意点は?
必要なサービスを手軽に追加できる「povo(ポヴォ)」
続いてKDDIの「povo(ポヴォ)」ですが、こちらは「au」ブランドのオンライン専用料金プランという位置付け。月額2480円で高速データ通信量が20GBと、ahamoより500円安い料金設定がなされていますが、その分音声通話は30秒20円の従量制になります。KDDIの「povo」は、1回5分の無料通話をオプションにして月額料金を2480円と、ahamoより安く設定している
またpovoは、スマートフォン上から手軽にオプションを追加できる「トッピング」という仕組みを備えているのも大きな特徴となっています。実際トッピングのオプションとしては、先に触れた5分以内かけ放題のほか、24時間テザリングを含めたデータ通信を使い放題にする「24時間データ使い放題」(24時間200円)などさまざまなオプションが用意されており、賢く使えばより便利にスマートフォンを活用できるでしょう。
povoは簡単にオプションを追加できる「トッピング」が特徴。スマートフォン上の簡単な操作で必要に応じてオプションを追加できる
【参考記事】KDDIの新料金プラン「povo(ポヴォ)」を解説! UQ mobileや他プランとどちらを選ぶべき?
LINEの通信量をカウントしない「LINEMO(ラインモ)」
ソフトバンクの「LINEMO」は、他の2つとは異なりメインブランドの料金プランではなく、「ソフトバンク」「ワイモバイル」と同様オンライン専用ブランドの1つという位置付けになります。基本料金は2480円で高速データ通信量が20GB、音声通話は従量制といった点はpovoと同様ですが、大きな違いは「LINE」です。ソフトバンクの「LINEMO」は基本料金はpovoと同じだが、LINEとの連携に非常に力が入れられている
またLINEMO契約者は2021年夏以降、LINEのクリエイターズスタンプが使い放題になる「LINEスタンププレミアム(ベーシックコース)」(月額240円)が追加料金不要で利用することも可能になるとのこと。そうしたことから、LINEをコミュニケーションにフル活用しているなら非常にお得といえるでしょう。
LINEのクリエイターズスタンプが使い放題になる「LINEスタンププレミアム(ベーシックコース)」が追加料金なしで利用可能だというのも大きなポイントだ
【参考記事】ソフトバンク「SoftBank on LINE」のメリットとデメリットを整理! 新料金プランのポイント
「留守番電話」が使えない点に注意
なおいずれの料金プランに共通したデメリットとして、冒頭でも触れた通りオンライン専用プランとなるためキャリアショップでのサポートが受けられないこと以外にも、いくつかのデメリットがあります。1つはいわゆるキャリアメールが使えない点、そしてもう1つは留守番電話が利用できない点です(povoは未発表)。これらプランは若い人が対象という事で、キャリアメールは必要ないという人は多いかと思われますが、留守番電話がない点は意外と見落としがちな人も多く、「相手が留守番電話を残せない」という点で困るケースが出てくるかと思います。スマートフォン側に伝言メモを残せる機能が備わっていることもあり、それを留守番電話代わりに使うことも可能ではありますが、機種によってはそうした機能を備えてないものもあることから、乗り換える際には十分注意しておく必要があるでしょう。
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