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株式市場って? 証券取引所と何が違うの?
「今日の株式市場、日経平均株価は~」「東京証券取引所の終値は~」などのフレーズをニュースでよく耳にしますよね。だけど「そもそも株式市場と証券取引所ってなにが違うの?」と思ったことはありませんか?では最初に、株式市場と証券取引所の違いについてお話しします。日本には東京、名古屋、札幌、福岡の4箇所に証券取引所があり、その中にそれぞれ種類が異なる市場があります。イメージとしてはショッピングモールが「証券取引所」、そのなかに入っているお店が「市場」といった感じです。
日本の証券取引所の中で一番大きいのが東京証券取引所です。この中には「東証一部」「東証二部」「マザーズ」「JASDAQ」という4つの市場区分があり、各市場で取引が認められた株式が売り買いされています。その他、名古屋や札幌、福岡の証券取引所には、それぞれ2つずつ市場があって、その地域で影響力のある会社などが上場しています。
よくニュースで「〇〇会社が本日、東証一部に上場しました」などと聞くのは、この東京証券取引所の東証一部という市場にその会社の株式が仲間入りし、誰でも取引ができるようになったということになります。
ちなみに東京証券取引所(東証)は日本橋の近くの兜町にあり、誰でも見学することができます。今はただ機械が動いているところというイメージですが、昔は1日に最大2000人ほどが出入りしていたと言われているほど。今のように機械化が行われる前はまさにイチバ感満載でした。
1980年代後半の東京証券取引所(画像提供:日本取引所グループ)
証券取引所の役割って?
証券取引所は、投資家や証券会社からの株式注文を決まったところ(これが証券取引所の市場)に集中させて、取引がスムーズにできるように巡回させる場所です。また、株式の流通性を高め、公正な価格形成を図るという役割を担っています。例えば、野菜を売りたいけれど買いたい人が見つからなかったり、魚を買いたいけれど売ってくれる人が見つからなかったりすると、商売が成り立たないですよね。つまり、売りたい人と買いたい人が上手くマッチングして、商売が成り立つ = 売買が成り立つようにしているのが証券取引所の役割なのです。
証券取引所の歴史
日本の証券取引所は1878年(明治11年)5月に誕生しました。日本が幕末の頃、フランスやイギリスにはすでに証券取引所があり、それらを参考に設立されました。1878年創立当初の東京株式取引所(画像提供:日本取引所グループ)
当時は、市場(イチバ)のせりのように売買が行われていました。今機械が行っている売買注文を人がやっていたのです。各証券会社から証券マンが市場の立会場に出て、売買をとり仕切る人と手でサインを送り合って取引をしていました。
手でサインを送る証券マンたち(大証) 画像提供:日本取引所グループ
この手サインを使って売買注文をすることを「場立ち」と呼び、顧客の注文を証券取引所の売買担当者に伝える仲介人のような役割を担っていました。
そして機械化と電子化が進み、東京証券取引所の建て替え計画に伴い、平成11(1999)年4月30日の立会を最後にその歴史に幕を下ろし、翌2000年に今の『東証Arrows』が竣工して現在に至ります。
2000年にオープンした「東証Arrows」
今は自由に株を取引できるようになりましたが、実は個人投資家が本格的にインターネットで株式を買えるようになったのは、約12年前1998年5月のこと。松井証券のサービスが最初とされています。
それまでは、多くの証券マンたちが東証に出入りし、イチバさながらの賑わいのある中で取引が行われていたのです。今でもその名残で東証の近くの茅場町には、たくさんの証券会社があります。
いかがでしたか? 株式市場と証券取引所の違いがわかったところで、次回は「株価」ついてお伝えします!「そもそも株価ってなに?」「どうやって決まるの?」といった疑問に応えていきます!お楽しみに。
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