自分の価値観を押しつけてきた女友だちが窮地に

マウンティング女子

生き方や価値観は人それぞれ。他人を羨んでも始まらない。ましてや他人を貶めて自分が優位に立とうとするなど言語道断だ。とはいえ、そういうことをする人がいるのも事実ではある。そんな友人が窮地に立たされたとき、どういう態度をとればいいのだろう。

 

結婚や出産を押しつけてくる友人

高校時代、仲良くしていた友人マチコさんがいちいち生き方に関与してくると話すのは、トモカさん(36歳)。

「彼女も私も大学を卒業して、それぞれ就職したんです。そこまではだいたい同じような生き方をしていた。ただ、彼女は社内結婚をして27歳で退職。働き続けたほうがいいんじゃないのと言ったら、『うちの会社、そこそこ給料がいいから専業主婦でやっていけるんだよね』って。まあ、私は彼女みたいな有名企業ではなかったから、なんとなくカチンときましたけど大人だからスルーしました」

結婚式のときも、「みんな、私にあやかって早く結婚してね」と言ったものだから、高校時代の仲良しはいっせいに「なにあれ」と気分を害し、それ以来、マチコさんから距離を置く人が続出した。トモカさんも距離を置きたかったが、みんなが彼女を無視するのはかわいそうだと思い、それからもつきあいを続けていた。

「出産後も、みんなに声をかけたんですが、誰もお祝いに行きたくないと言って。だからひとりで行きました。すると彼女、赤ちゃんを見せながら、『トモカ、女にとってこれほどの幸せはないわよ。早く結婚して子どもを産んだほうがいいよ』って。うざい女だなあと内心、思いましたけど(笑)、幸せに水を差すのも悪いから、『私なんて誰も結婚してくれないのよ』と謙遜したんです。すると彼女、『そうかあ、トモカは気が強すぎるんじゃないの』『そもそも愛人向きかもね』って。ムカつく女ですよねえ」

その瞬間、ぎくりとしたのも事実だという。なぜならそのころ、トモカさんは社内の上司と不倫をしていたからだ。特に結婚願望がなく、仕事で自分の居場所をしっかり築きたかった彼女にしてみれば、結婚を考えずにすむ上司との恋愛は最適だった。しかも上司とは心身ともに「最高の相性」だと感じていた。もちろん、そのことは誰にも話していない。

マチコさんはその3年後に2人目を出産。相変わらず「幸せ絶好調」という雰囲気だったのだが、だんだん様子がおかしくなっていった。

 

友人の夫に「浮気相手と別れたと妻に言って」と頼まれて

1年ほど前、マチコさんから連絡があった。「うちに来てくれない?」と。いつになく声が沈んでいたので気になり、トモカさんは仕事が終わるとマチコさん宅へと駆けつけた。

「ちょうど子どもたちが寝たところで、マチコが作った夕飯を食べて。ダンナさんはと聞いたら、いきなり泣き出したんです。『最近、ほとんど帰ってこないの。オンナがいるのよ』って。本音を言えば、やっぱりねって感じでした。マチコみたいに人の気持ちを考えない女性が、夫に愛され続けるなんてあり得ない。あれだけ幸せだってあちこちで言って周りから顰蹙を買っていたのだから、みんなの恨みを背負っちゃったんじゃないのとも思いました。でもそう思った自分をすぐにイヤな女だなと思って……」

マチコさんは、自分ではどうにもならないから夫に会って話してみてほしいと言う。トモカさんはなぜ私がと思ったものの、なぜかマチコさんの頼みを聞き入れてしまう。

「不倫をしている男性の気持ちを知りたいという面もありました。マチコのダンナさんとは何度か会ってもいたし話しやすい人だと思っていたこともあったし」

連絡をとって会ってみると、夫は「やっぱりあなたに話しましたか」と苦笑い。トモカさんが思っていたとおり、マチコさんの性格にはかなりうんざりしていたようだ。とはいえ、それが浮気の直接的な原因というわけではなく、やはり相手の女性に強烈に惹かれてしまって自分を制御できなくなったからだと言った。

「妻として母として、マチコはがんばっていると思いますと言ったんですよ。それにもちょっとびっくりしました。私がつきあっている上司も同じ気持ちなのかなと思ったりして。結局、マチコのダンナさんは『浮気相手とは別れたみたいと、マチコに言ってもらえませんか』と言い出したんです。マチコを騙すようなことはできない。でもこのままだとマチコが何をするかわからない」

結局、トモカさんはマチコさんに、「浮気相手とは別れたみたいよ」と告げた。そしてひと言、「ダンナさんとの関係、もう一度築き直したほうがいいと思う」とつけ加えた。いつもなら反発するマチコさんが神妙に聞いていたという。それをまた彼女の夫に知らせた。

「ふたりとも考えるところがあったんでしょうか。コロナ禍のせいもあって、マチコのダンナさん、本当に浮気相手と別れたそうです。マチコもダンナさんや子どもが家にいる時間が増えて、自分のことを少し振り返ってみたって。先日、マチコのダンナさんとふたりで飲んだんですが、『家庭というのは重い。でもその場を自ら楽しいものにしていくしかないと今は思ってる』と言ってましたね。マチコはやはりいい男を夫にしたんだなと、今回は心底羨ましかったです」

夫婦の正念場に立ち会ったような形になったトモカさん、自らの恋愛観も変わったのか上司と恋人関係を解消したそうだ。


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