変わる、今どき夫婦の寝室事情

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このたび、セックスレスをテーマにしたコミック『「君とはもうできない」と言われまして』(KADOKAWA)を監修しました。私が運営する「夫婦仲相談所」に寄せられた相談カルテを遡って読んだり、周囲の主婦の方々から極秘井戸端リサーチで「今どき主婦の寝室事情」を聞き込みしたりして……。原案を考えるなかで見えてきた、平成の寝室事情と令和の寝室事情の違いをご紹介しましょう。
 

2020以降のセックスレス問題の捉え方

ワーキング妻の増加や夫の起業志向、夫婦“別財布”、PTA不倫の出現、刺激を与えてくれるママ友の登場……など、社会背景の変化とSNSの進化で「夫婦の寝室事情」も少しずつ変わってきています。

「セックスレスと浮気(不倫)問題」は、昭和の時代にも存在した現象です。さらにこの数年、世界規模のセックス調査と日本国内限定のセックス調査がメディアを賑わし、芸能人の不倫ニュースが繰り返し報道され注目されるようになったため、この2つは男女問題の定番になった感覚があります。

結婚すれば、もれなくセットでついてくるこの問題。「私たちは浮気なんて無縁」なラブラブ夫婦にとっては、気に留めることすらない話題のはず。なのになぜ、他人のセックスレスと浮気問題が気になってしまうのでしょう。
 

セックスレスが「問題化」する瞬間

夫婦のどちらか一方が、キスや手つなぎが“ない”ことを意識してしまうと「30代でセックスレスって、寂しいよね」「夫のLINEにハートのスタンプが届いたんだけど……外で何か隠したいようなことしてるのかな」などと、いきなりお悩みに変貌します。

これまで、寝室事情のお悩みは女性側から発することが多数でした。夫は妻に拒否されると一瞬寂しいですが、動画を観ながらおひとりさまエッチもできるし、街のいたるところに発散できる場所はある。

一方の妻が夫に拒否されたら、「じゃあいいよ、ひとりで抜くし」というわけにもいかないし、歓楽街に繰り出したりラブホにデリボーイを呼ぶという“バーター行動”を選択することもできない。いや、正確には“できる人”もいるので、“他の性行動で昇華しにくい”という言い方にしましょう。とはいえ、夫と比べて子供といる時間が多い妻が子供を置いて“発散に出かける”という動きをとりづらいのは事実です。
 

妻を拒否する=女性の性を全否定するに等しい行為

女性側がセックスレスで悩むのは、単なる性的欲求だけでなく、愛を感じたい、癒やされたい、求められたい、おばあちゃんになる前にきれいな姿をアピールしておきたいなど複雑な「オンナ心」が溶け込んでいるのに、男性に「なんで今さらしたいんだ?」と首をかしげられてしまうからです。

よって「君とはもう、できない」と妻の誘いを否定するなんぞもってのほか。

「女性としてキラキラ輝くステージを君は降りたんだよ。魅力ないよ。色気ゼロ。抱きたい衝動はなくなったよ」という、女性の性を否定するむごい言葉に変換されるのであります。

さらには傷口に塩を塗るかのごとく、

「脂肪でおなかがプヨプヨじゃないか」
「子供2人いるんだから、もう卒業しようよ」

などと追い打ちをかける夫たちもいます。

笑って「だよねー!」と返事する妻の心境を思いやれ、と私はいつも注意しています。
 

陳腐化した寝室事情を一新するときが来た

さあ、では「withコロナ」の寝室事情はいったいどうなるのでしょうか? 家族の結びつきを強化して乗り越えなければならない時代です。

夫婦でいる時間が長くなると、マンネリ悪化のマイナス要因になります。お互いに長時間、外で働いていてもマンネリ化するのは避けられない寝室事情。さらに悪化するのを見据えて、適度に“風を通していく”必要があります。

男性側は、迂闊に妻を拒まないように。棘のある言葉かどうか考えてから発してください。そして、いつまでも拒み続けていいと思うなよ。諦めてしまった妻は、輝きが失せていきます。「妻がおばちゃんになった」とぼやくなかれ。おばちゃんにしたのは”夫”であるアナタです。

女性側は、「新しいセックス様式」をゼロから創造しようと夫に伝えていいでしょう。今30代ならば、あと70年も夫と一緒に生きるのです。色気なしの友達夫婦とか、家を守る同志でよしとせず、ロマンスを加味しましょう。より日常がなめらかになるのは間違いないでしょう。

「おうち回帰」時代の到来です。withコロナで生活様式も一新する時期。ビフォーコロナ時代の陳腐でマンネリ化した寝室事情を、今こそ“取り替える時期”なのだと認識してください。

試す価値はあります! 試してみたところで、命を落とす心配はないのですから。勇気を出して「君をずっと抱きしめていたい」と、『愛の不時着』(大ブーム中の韓国ドラマです)並みのロマンスワードを今宵、妻に投げかけてみてください。

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