キャンディー包みがかわいいマヨルカの「ポルボロン」
「ポルボロン」は、スペインの代表的な伝統菓子のひとつ。似たお菓子は、近年日本でもよく販売されているのですが、本場のものとは少し違う……と思っていたところ、出会ったのがマドリードの老舗パティスリー・マヨルカの「ポルポロン」。甘すぎず、素朴な風味がスペインの味そのものでとても気に入っています。
スペインを代表するお菓子「ポルボロン」
「ポルボロン」は、スペインでクリスマスのお菓子とされていて、毎年11月の終わりごろからパティスリーやスーパーなどに並びます。バラでkg売りされているものもあれば、箱や缶に入っているものも。「ポルボロン」はクリスマス前のなんとなくウキウキソワソワする気持ちや、イルミネーションで彩られるバルセロナのクリスマスの華やいだ街並みとリンクする、大好きなお菓子です。ホロっと崩れる食感や、優しい甘味が癖になります。日本に一時帰国する際にも、よくお土産にしていて好評でした。
マドリードの老舗パティスリーの「ポルボロン」が日本にもあった!
日本に帰国して初めて、「ポルボロン」が日本では「ポルボローネ」と呼ばれていて、日本でも高級チェーンスーパーなどで販売されていることを知りました。
日本のスーパーなどで販売されている「ポルボロン」には抹茶味があったりと、日本ならではの上品なフレーバー展開も。ただ、「ポルボロン」として好きかというと、私が求めている「ポルボロン」とはちょっと違うな……と思っていました。
そんな時に思い出したのが、マドリードの老舗パティスリー・マヨルカです。スペインでガイドブックの執筆をしていた時に、日本の編集者の方が、「『マヨルカ』というマドリードのパティスリーが東京にできて、話題になっています」と教えてくださって、とても気になっていました。
マヨルカの「ポルボロン」は3種のフレーバー
アーモンド、コーヒー、紅茶の3つのフレーバー
アーモンドフレーバーは、アーモンドの粒が感じられるくらいアーモンドがたっぷり使われていて、甘さ控えめでいくつでも食べられそう。フレーバー付きのポルボロンは、スペインでは食べたことがなかったのですが、プレーンに負けず劣らずのおいしさで驚きました。
コーヒーは、ほのかなコーヒーの苦みが大人の味。紅茶は、茶葉がたっぷり練りこまれていて、上品な紅茶の風味が口いっぱいに広がります。スペインの伝統的な「ポルボロン」の素朴感を残しつつも、日本流にイノベーションされていて、とにかく美味です。
本場のポルボロンはモサッとしていた印象があるのですが、これはすごくしっとりしているのもポイントが高いです。さすが「ポルボロン」の美点も欠点も知り尽くしているマドリードの老舗パティスリーだからこそ作れるものだと思います。
アンティークなパッケージも魅力
直径は4.5㎝くらい、厚みは2.5㎝くらいと、大き目なところも私は好きです。口の中でホロホロと溶ける食感なので、あんまり小さいと味わう間もなく喉を通ってしまうからです。
そして、紙でキャンディー包みされたパッケージもかわいい! 3個の箱入りのものは赤いリボンもついていて、プレゼントにも最適です。とても繊細なお菓子ですが、エアークッションでしっかり梱包してくれるので、まったく崩れていませんでした。
願いが叶う?! スペインの言い伝え
「ポルボロン」を口の中に入れてから、3回「ポルボロン」と唱えられたら願いが叶うといわれているそうです。バルセロナでは聞いたことがなかったのですが、日本ではそうした言い伝えがあると聞きました。幅広く親しまれているお菓子なので、地域が変わると習慣や言い伝えも違うみたいです。
マヨルカの「ポルボロン」には、この願い事のことが説明されたカードが付いてきます。プレゼントされた人もチャレンジがてら願掛けできるので、とても素敵ですね。幸せを届けられる贈り物になると思います。もちろんご自身へのプレゼントにも!
DATA
マヨルカ┃ポルボロン
フレーバー:プレーン、コーヒー、紅茶