節約/通信費の節約

au『簡単ケータイS』はホントにかんたん!?(4ページ目)

“誰にでも使いやすく”がモットーの通話専用携帯電話がauから発売されました。携帯電話が苦手なお年寄りや子供でも使えるのでしょうか? 実際に試用してみました。

執筆者:大串 明弘

デメリットはないの?

ワンタッチ番号2に登録された電話番号から着信があった場合、呼出音と共に「2」と「通話」が点滅する。

以上のように、良いことずくめの簡単ケータイSですが、デメリットもいくつかあります。

・かけ間違えがわからない

ディスプレイがないため、自分がダイヤルしている番号を確認することができません。ディスプレイのない固定電話の場合、何度も間違った番号をダイヤルしてしまう人もいますが、同様のことが起こる可能性があります。

・誰からかかってきたのかわからない

ディスプレイがないので、誰から電話がかかってきたのかを確認することができません。しかし、ワンタッチダイヤルに登録した電話番号からかかってきた時には、その番号が光るようになっているため、誰がかけてきたのかはわかります。

・音量を設定できない

着信音の音量は背面のツマミで設定できますが、通話中の相手の声の大きさを変えたりする機能はありません

人によっては、もう少し音量があった方が良いという場合もあるでしょうから、購入時に設定できるような機能があればより良かったように思います。

・ボタンの操作感があまりない

携帯電話にありがちなのですが、ボタンを押したときの操作感(手応え)がこの機種でもあまりありません。ボタンを押すと音がなるので、ボタンを押したか押さないかは音で確認できますが、もう少しキーを深くして、押したことが感触として指に伝わるとより良いような気がしました。

・ボタンが勝手に押されてしまう

ストレートタイプの宿命とも言えますが、鞄やポケットなどに入れて持ち歩いた場合、勝手にボタンが押されてしまうことがあります。幸いリダイヤルや着信履歴はありませんから、誤操作で発信してしまったとしても、ワンタッチダイヤルに登録された通話先へ発信されてしまうだけですが、通話ボタンなどが頻繁に押されてしまうと、電池がどんどんなくなってくる可能性があります。

普通の携帯電話であれば、キーロックの操作やボタンが付いているのですが、それをこの機種につけてしまっては複雑になってしまうでしょう。ちなみに、ストレートタイプではなく、折りたたみタイプならこのような現象は防げます。

・耳をどこへあてたらいいのかわからない

これは、携帯電話をあまり使ったことのない人にありがちなのですが、耳をどこへ当てたらいいのかわからない人がいます。残念ながら簡単ケータイSでも、この点に対する工夫はみられませんでした。耳を当てるところは、出っ張りやヘコミがあるなどの工夫がないと、携帯電話が始めてのお年寄りや子供には慣れるまでに時間が必要かと思います。

全国で購入できる

ツーカーでも同様の端末を販売していましたが、ツーカーは全国サービスを行っていませんでした。auで発売されることによって、全国各地で購入することができるようになりました。

ガイドの総合評価は90点

実際に、機械音痴でビデオの操作等もできない女児に、簡単に操作方法を説明して持たせてみたところ、十分に使いこなしていました。

電話機の大きさも適当で、十分に軽いので、持ち運びには便利です。取扱説明書が紙1枚で済んでしまうほど、利用方法もシンプルです。子供やお年寄りをターゲットにした製品としてはかなり完成度は高いと思います。

何かと辛口なガイドの評価ですが、通話機能とシンプルさを求めた携帯電話として、ほぼ満点の90点です。

デメリットを改善した後継機種に大いに期待しています。


■参考サイト
 簡単ケータイS (KDDI au)

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