夫30代前半・妻20代後半・子2歳家庭の家計簿を拝見!
あなたの家計簿の良いところ、プロが全力で見つけます!
皆さんから投稿いただいた家計簿を元に、ファイナンシャル・プランナーがその家計の優れた点をコメントをする『褒める家計簿』。今回の投稿は、なつきさん・20代後半・女性の方から。ファイナンシャル・プランナーの荻野奈緒美さんと横田健一さんの2名が担当します。
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【投稿者の情報】
ペンネーム:なつきさん
性別:女性
年齢:20代後半
住まい:北海道
住居形態:持ち家(戸建て)
家族構成:夫(30代前半)、妻、娘(2)
就労形態:夫(会社員)、妻(パート)
世帯の手取り年収:300万円
総貯蓄額:150万円
使用している家計簿ツール:エクセル・スプレッドシート
家計簿歴:6年
給与の管理方法:まとめて一括管理
投稿した家計簿の月:2020年1月
【投稿者への質問】
・投稿した家計簿を振り返ってください
「食費が安い。通信費が高い(格安SIMは旦那さんが反対)。iPadの解約で通信費はほかの月より1万円高い。コンビニ代が高い」
・日頃の家計管理の工夫を教えてください
「先取り貯金3万円。定期的に保険と通信費の見直し。食費の買い物は週に1度、予算5000円以内。特別費については一度年間で計画を立て、高くついたときは他の月でカバーするようにしています」
・家計の目標を教えてください
「毎月先取り貯金3万円!(パートのシフトが少ないとできない時があります)」
・こっそりパートナーを褒めてみてください!
「服装にこだわりがないため、穴があくまで破れるまで着てくれる。給料日前の品数が少ないご飯でも「ありがとう。美味しい」と言ってくれる」
・こんな他の人の家計簿が見たい!
「手取り月収が平均約25万円なので、同じ家族構成と月収の方のやりくりを見てみたいです」
この家計簿の褒めポイント!
ご自身に合った管理方法やルールを作れています!(FP荻野)
「生活費」と「他」という支出の分類がユニークですね! 家計簿を6年付けられているということで、自分の性格や支出傾向に合った項目分けができているのでしょう。週に1回、予算内で食料品の買い物を済ませるというのも地味に難しいことですよね。自分ルールがちゃんと守られていて偉いです。また、買い物を週に1回で済ますというのは「時間の節約」にも繋がりますので、お金と時間、ダブルで節約効果が期待できますね。そして北海道の冬は電気代がものすごくかかるのですね……!!
項目で判断するに、お家はオール電化でしょうか。ガス代込みと考えてもほぼ4万円ですから、請求額をみてびっくりされたのではないでしょうか。むしろ「よく支払った!」と自分を褒めるべきでしょう。これだけ高かったのは、例えば戸建て住宅に引っ越したばかりだとか、なにかしら理由があるかもしれません。来年の冬にリベンジしましょう。
支出のところで素敵だなと感じたのが、還暦や誕生日のお祝い、新年の挨拶などにしっかりお金が使えているところ。節約ありきで考えてしまうと、人付き合いに回すお金がなんだか勿体なく思えてしまうものです。ただそこをあまり削ってしまうと味気ないですから、ちゃんと特別費として計上できているのは素晴らしいことですね。
改善箇所にも目を向けられています(FP横田)
大型出費を年間で計画されているとは優秀ですね。あらかじめ出費がかさむ月を把握しておければ、他の月の出費を抑えめにしようと意識しますので、無駄遣いが減る効果が期待できそうです。目標が先取り貯金なのもしっかりされていますね。
投稿された家計簿情報を拝見すると、平均の月の手取りが25万円。対して住居費や車のローンなどの固定支出が約16万5000万円なので、残り約8万5000万円で変動費、やりくり費、先取り貯金の3万円までを賄うような計算でしょうか。この計算ですと特別費を捻出する余力がありません。これは想像ですが、なつきさんのご家庭ではお給料以外に副収入があるのかもしれませんね。
家計簿だけでは実際のところは分かりませんが、なつきさんが家計をだいぶタイトに、頑張って絞られていることは食費の数字を見るだけで理解できます。だからこそなおさら「通信費」の高さが目立ちます……。この月は特殊で通常で約2万5000万円だとしても、手取り収入の10%が通信費で消えている計算になりますし、生活費全体でみても住居費と電気代に次いで高く(他の月の電気代は不明)、車のローンよりも毎月お金を支払っていることになります。
ただ「定期的に保険と通信費の見直しをしている」とのことですので、なつきさんご本人が一番どうにかしたいところなのかなと。車両保険(おそらく2台)も年間で13万円強ですから、もう少し見直せる気もします。
一方で格安SIMにしないことが、お小遣い5000円で頑張られている旦那さんのモチベーションに繋がっているのかもしれません。このあたりのメリハリの付け方はご夫婦が一番わかっていらっしゃるでしょうから、納得いく形で見直されることをお勧めします。ただ、私でしたら、通信費を1万円下げる代わりにお小遣いを1万円上げてほしいなと(笑)。
完璧な家計はありません。弱点をしっかり把握できているというのが、なつきさん家計の長所、と言えるのではないでしょうか。
※FPのコメントは将来を保証するものではありません。あらかじめご了承ください
【FPプロフィール】
■荻野 奈緒美(オギノ ナオミ)
・CFP認定者。フリーアナウンサー。
・株式会社MILIZE 金融コンサルティング部所属。
WOWOWアナウンサーを経て、その後フリーに転身。NHKBS「週刊シティ情報」などを担当し、講演会・イベントでのMCなど多方面で活躍。経済番組に出演したのをきっかけにFP資格を取得。 現在はFPとして相談業務や執筆活動も行っている。
■横田 健一(ヨコタ ケンイチ)
・株式会社ウェルスペント 代表取締役。CFP認定者/1級ファイナンシャル・プランニング技能士。
・株式会社MILIZE 金融コンサルティング部外部顧問
東京大学大学院卒業後、大手証券会社を経て、2018年1月に独立。「フツーの人にフツーの資産形成を!」というコンセプトで情報サイト「資産形成ハンドブック」を運営。家計相談やライフプラン・シミュレーションの提供を行い、個人の資産形成をサポートしている。
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