節約/通信費の節約

ぷららの「フレッツ速度診断サービス」を体験 ADSL速度低下の原因を特定可能!?(4ページ目)

ぷららがADSLの速度低下の原因を切り分ける「フレッツ速度診断サービス」を開始。速度低下の原因がどこにあるのか、実効速度約300kbpsのADSL回線で試してみました!

執筆者:大串 明弘


 さまざまな情報を表示

別のページではMTU、RWIN、MSS値などTCP詳細情報も調べられ、Tracerouteも実行できます。ネットワークの知識がある人ならば、いろいろ試行錯誤して結果を見ることもできます。

その他にも、測定条件が近いケースの測定結果を表示してくれたり、地域(県内)の測定結果をベスト順に、ワースト順に見ることもできたりします。ちなみに今回は埼玉県内でワースト11という結果に終わりました!

 原因特定には至らない

残念ながら、このシステムでは、ユーザーPC~NTT収容局の速度地域IP網の混雑具合知ることはできません。あくまで、プロバイダーのネットワーク部分に速度低下の原因があるか、またインターネットまでのバックボーン部分に速度低下があるのかがわかるだけで、それ以上はほとんどわかりません。

ユーザーとしては、ユーザーPC~NTT収容局の速度やNTT収容局~地域IP網出口までの速度も知りたいところです。地域IP網は、各都道府県に設置されたNTTのネットワークで、同一県内の全フレッツユーザーがこのネットワークを通って各プロバイダーに行く仕組みになっているため、地域IP網の混雑具合というのは速度に大きく影響してきます。残念なことに、今までこの地域IP網については一切情報が公開されず、ネットワークの構成、規模、トラフィック(混雑具合)がどうなっているのか全くわからず、ブラックボックス的な存在になっています。これについてはプロバイダーにすら情報公開されていないようで、この混雑具合を測定できなければ、ADSLの速度低下の原因を特定することは非常に困難と言えます。

 ぷららユーザーしか利用できない

ちなみに、このサービスは、Bフレッツおよびフレッツ・ADSLでぷららをプロバイダーとして利用している人しか利用できません。アッカ等のADSL事業者の回線ユーザーはもちろん、他のプロバイダーを利用しているBフレッツ、フレッツ・ADSLユーザーも利用できません。測定ポイントを複数設置していることから仕方のないことと言えます。

 プロバイダーや回線事業者は情報開示すべし!

ぷららはこのサービスをネットワーク品質の情報開示の1つと位置づけており、他のプロバイダーに先駆け、情報開示を積極的に行っている“透明感のあるプロバイダー”なのです。

この他にも、バックボーンのネットワーク図を公開したり、トラフィック(ネットワークの混雑具合)を公開したり、メール到達状況DNSの状況などもモニターできます。

いずれも、ネットワークに詳しい人でないと使いこなせない情報ではありますが、ユーザーが通常知り得ない情報を開示しているので「変なことは出来ないだろう」という安心感をユーザーに与えてくれるのも事実です。

ダイヤルアップでインターネット接続できるようになった頃、アクセスポイントの混雑状況なども最初は非公開のプロバイダーが多かったのですが、全盛期ではほとんどが情報開示するようになりました。それによって、「非公開のところは、公開できない何かがあるのだろう」という判断がユーザーも可能になり、プロバイダーを選ぶ時のポイントのひとつとなりました。

最高速度の半分もでないことが多いADSLは、ユーザーにとって非常に不透明で、不満の多いサービスです。ADSL事業者によっては、NTT収容局との接続速度(リンク速度)すら公開してくれません。せめて、何が速度低下の原因になっているかという情報くらいはユーザーに提供すべきではないでしょうか?

ぷららのように、そしてそれ以上に、プロバイダーや回線事業者には情報開示して欲しいものです。

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関連サイト: フレッツ速度診断サービス( ぷらら)
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