離婚

妊娠中に夫が浮気…「別居」で関係修復できるのか?

芸能界きっての“おしどり夫婦”として知られていた俳優の杏さん・東出昌大さん夫婦の別居報道が大きな話題となっています。夫の浮気が発覚したことで、おふたりは「別居」という形を選びましたが、これにはメリットの一方でデメリットもあります。

岡野 あつこ

執筆者:岡野 あつこ

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杏さんと東出昌大さんも別居を選択

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俳優の杏さん(33歳)と東出昌大さん(31歳)夫婦の危機が大きな話題となっています。きっかけは、東出さんの浮気。俳優の唐田えりかさん(22歳)と不倫関係を続けていたことが原因で、妻の杏さんと別居をしていることが明らかになりました。杏さんと東出さんは2015年に結婚。2016年には双子を、その翌年には第三子が誕生し、芸能界屈指の好感度の高い“おしどり夫婦”として活躍していました。

ところが、今回の報道によれば、東出さんが共演者だった唐田さんと親密になったのは2017年。そこから先日の別居報道まで約3年も二人の関係が続いていたこと、しかも妻の杏さんの第三子妊娠中に浮気をスタートさせていたことなどが明らかになるにつけ、多くの人たちの心をざわつかせることになったのです。
 

夫婦や恋人を演じた俳優は感情が盛り上がりやすい?

杏さんと東出さんは、NHK連続テレビ小説「ごちそうさん」で共演したことがきっかけで交際を発展させたとのことですが、じつはほかにもドラマで恋人役や夫婦役としての共演から結婚した俳優は少なくありません。

よくいわれるのは、役者として芝居に入り込んでいくうちに、作品と現実とのボーダーラインがあいまいになり、疑似恋愛をしているような心境になり感情が盛り上がりやすい、というもの。たしかに、ドラマや映画といったフィクションとはいえ、親密な関係でいるような環境で何カ月も過ごしていたら、恋愛感情が盛り上がってしまうものなのかもしれません。皮肉なことに、今回の騒動の中心人物である東出さんと唐田さんも、映画で恋人役として共演したことにより不倫関係がはじまった、といわれています。

ただし、ひとたび作品が完成して次の仕事に移ってしまえば、また新たな相手と新たな感情が芽生えるのも事実。実際、恋人役や夫婦役として共演したことがきっかけで結婚したものの、やがて離婚にいたった俳優もいます。有名なところでは、明石家さんまさんと大竹しのぶさん、萩原聖人さんと和久井映見さん、吉岡秀隆さんと内田有紀さんなどもそう。運命的な出会いにより親密な関係になっても、恋愛感情を維持するのは難しいことの証でしょう。
 

即離婚は避けたい場合の選択肢

今回、東出さんの浮気が発覚したことで、杏さん夫婦は「別居」という形を選びました。芸能人以外でも、家族や仕事、世間体を考えると、たとえ夫の浮気が発覚しても「即離婚」というわけにはいかないケースもあるでしょう。その場合、杏さん夫婦のように「ひとまず別居する。離婚か修復かは別居中にじっくり考えたい」という、いわゆる「お試し別居」という選択肢もあります。

お試し別居のメリットは、「離婚後の生活をシミュレーションできる」「顔を合わせることで起こる夫婦喧嘩によるエネルギーの消耗を防げる」などがあります。別居する場所が近距離で、別居前と同じような生活ができる二人には、お互いの存在の大切さを冷静に確認できる意味でおすすめです。

一方、デメリットもあります。代表的なケースが、「修復を望む別居のはずが、かえって離婚を後押しする結果になった」というもの。たとえば近距離とはいえない場所に別居をすると、物理的にパートナーとのコミュニケーションの機会は減ります。次第に相手の考えが見えなくなることで心の距離も遠くなり、「もうダメかもしれない」という気持ちになっていくことも珍しいことではありません。

さらに、別居をはじめたことが家族や友人、世間の知るところとなるのは避けられません。すると、二人だけの問題ではなくなり、どんどん事態が大きくなっていくため、後戻りできなくなってしまうこともよくあります。相談者側に共感するあまり発せられた「別れたほうがいいよ」「このまま結婚生活を続けても子どもがかわいそう」などといったネガティブな声も聞こえてくるため、夫婦関係を修復しにくくなるという実例もあります。
 

決断のポイントは「問題解決に向けて努力しているか?」

お試し別居をして、離婚か修復かを見極める際、ひとつのポイントになるのが「相手の言動がどう変わったか?」ということです。たとえば、夫の浮気が原因で妻が別居を決めた場合、「今後の夫婦関係をどう再構築していくか、具体的な方法を提案できるか?」「子どもの教育に影響がないよう、親としてどう振舞っていくかを考えているか?」など、妻が離婚を考えた理由になっているさまざまな問題を解決するために、夫がどれだけ努力をしているか。その努力が目に見える形で具体的に提示されれば、「まだ修復の余地があるかもしれない」と判断する材料になりえるでしょう。

いずれにしても、問題解決に向けて懸命に努力をする行動と誠意を見せることは、別居という形で妻から与えられた時間的猶予のなかで最低限、必要なことなのです。
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