■仕様が標準化されていないADSL
ADSLモデムはITU-T(国際電気通信連合電気通信標準化部門)の標準仕様にのっとって製造されているそうですが、この仕様は一部のプロトコル(通信手順)しか規定していません。しかし、実際に通信するためには規定されていないプロトコルも必要なため、メーカーが独自の仕様を追加しなければいけないというのが現状だそうです。
それゆえ、収容局側のADSL装置とユーザーのADSLモデムのメーカーが異なると通信が出来なくなることがあるのです。
現在様々な機関で相互接続性の検証や標準化が行われているようですが、期待されていた技術の割には、かなり「見切り発車」してしまった気がしてなりません。サービスを普及させる前に、規格の統一をすべきではなかったのでしょうか?
またメーカーも発売前に、せめて主要なADSL事業者で利用できるか否かを確認して欲しかったですね。NECはADSLモデム内蔵のマシンまで出していますが、販売店が相当注意しないと、「無用の長物」を購入してしまうユーザーも出てくるのではないでしょうか?■3年以上使わないと元が取れない?
実売価格がどうなるかにもよりますが、メルコのADSLモデムが\17,800で販売されるとするとしてNTTの「フレッツ・ADSL」のモデム・レンタル料と比較すると、3年以上使えば「購入」がお得な計算になります。「フレッツ・ADSL」の導入も検討されているならば、レンタルの方が良いかもしれません。
もっとも、対応するADSL事業者の売り切りモデムよりは安い金額になるはずですので、市販ADSLモデムが利用できるADSL事業者で加入したい場合は購入も検討すべきと思います。
では、ズバリ!ADSLモデムは買いなんでしょうか??