消費増税が家計に与える影響とは?
消費税が8%から10%に上がったことで、例えば年収500万円の世帯では、ひと月約4000円、年間約5万円の支出増が想定されます。今回は軽減税率が導入されたため、食品に関しては心配いりませんが、前回5%から8%に増税された時は、スーパーなどで10品買えたものが9品しか買えなくなるなど、使う金額は同じでも、買える品数が減ったという現象がおきました。
また、日々の少額の支出ならあまり気にならなくても、大きな買い物をした場合、2%の負担増は影響が大きくなります。家計における高額商品といえば、マイホームや車、旅行、ゴルフ、楽器などの趣味、習い事、塾などの教育費といったものが当てはまります。
例えば、300万円の車を購入する場合、消費税8%なら24万円ですが、消費税10%なら30万円となり、6万円も増えます。6万円あれば、1カ月の食費が賄えます。さらに車に関しては、ガソリン代や車検代などのランニングコストも、増税の影響を受けることを忘れてはなりません。
増税から家計を守るには?
増税に負けない家計をつくる! 5つのポイント
ポイント①:楽しみを削るのではなく、「無駄」を削ろう!家族が楽しみにしている外食やレジャーなどのイベント費、家族のお小遣い、これらの「楽しみ」を削られるととても辛いものです。節約を「がまん大会」にしないためにも、そもそも家計に無駄がないのかチェックしてみましょう。
固定費の見直し、光熱費、携帯電話の契約プラン、生命保険などの保険料、年に数回しか行かないスポーツジム、役に立っていない習い事、読んでいないのに続けている定期購読など、費用対効果も考慮して本当に必要か考える良い機会です。
ポイント②:プレミアム付商品券を活用する
住民税非課税世帯や3歳未満の子育て世帯には、プレミアム付商品券が販売されます。対象者は、2万5000円分の商品券を2万円で購入することができます。ポイントは「何を買うか?」です。
節約の秘訣は「使用頻度の高いものほど安く買う」です。従って、使用頻度の高いものの代表と言えば「お米」でしょう。今回5000円もお得な商品券です。5000円あれば、お米が20~30キロ買えますね。家計は大助かりです!
他にも、買い替えの時期がきている場合は、水道光熱費と時間の節約になる圧力鍋や無水鍋などのキッチン用品を購入するのもよいでしょう。
2万5000円分すべてを節約のために使うのもよいですが、せっかくなので浮いた5000円を楽しみに使ってもよいですね。家族で外食したり、欲しかったものを買ったりするなど、お金を楽しみに使うことで幸福度も増します。
ポイント③:買わずにレンタルする
増税前に買っておこう! と考えているものもあるでしょう。しかし、本当に「買う必要」があるのでしょうか? 例えば、海外旅行に行こうと考えていて、増税前にスーツケースを買おうとしていませんか?
海外旅行用のスーツケースは、大きくて保管にも場所を取ります。しかし、出番は1年に1回あるかないか……そんな場合は、レンタルしたほうが断然お得です。1週間借りても5000円程度で済みます。他にもテントやBBQ用品などのアウトドア用品、車、着物、ベビー用品など、使用頻度と値段が合わないと思うものは、賢くレンタルを利用すると家計も家の中もスッキリします。
ポイント④:節税
消費税が上がり支出が増えた分を節税で取り返す!ということも考えてみてはいかがでしょうか? 例えば一番節税効果の高いものは、個人型確定拠出年金iDeCoです。1年間拠出した金額全てが所得控除になるので、老後資金を確保したいならiDeCoが最も良い手段です。
次にふるさと納税。同じお米を買うにしても、ふるさと納税でお米を手に入れたほうが、税金の還付を受けることができます。他にも、保険料控除や医療費控除など、節税効果のあるものは積極的に家計に取り入れることで、増税に負けない家計をつくることができます。
こちらもチェック⇒会社員でもできる節税方法5つ
ポイント⑤:収入アップを図る
今後も増税は続くと想定されますので、節約だけでは限界があります。会社員の副業が少しずつ認められる時代になったので、この機会に少しずつスキルを身に付け、好きなことで稼げる自分作りを始めましょう。
そうはいっても、本業を持ちながら副業をするには、時間を忘れるほどの情熱が持てる「好きなこと」が大きなポイントになります。
また、本業に近い分野や「得意なこと」のほうが、スムーズに仕事に繋げやすいものです。さらに、お金は「人の役に立って」初めて手に入るものなので、スキルだけ身に付けて満足するのではなく、それらをどのように人の役に立てて、仕事に繋げるかを考えてみましょう。
このように「好きなこと・得意なこと・人の役に立つ」、この3つを意識して取り組めば、必ず収入アップできるようになります。
現役の時に好きなことで副業を少しずつ始めていけば、老後は大好きなことで稼げるようになり、人生がさらに豊かになること間違いなしです。こちらもチェック⇒働き方改革で手取りが減った人がやるべき6つの対策
増税の度に翻弄されるのではなく、どんな状況になっても自分と家族を守れる強い家計を目指しましょう。
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