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“献身男”のうっとうしさ

献身男

かつて「恋愛って、彼が私の信者になると誓ってくれることだと思う」と名言を吐いた知り合いがいる。だが、人は身勝手なもので、あまりに献身が過ぎると今度はうっとうしくなるのだ。特に大人の女性なら、優しさと献身の違いをひしひしと感じてしまうようだ。

 

最初はうれしかったけれど

30代半ばになって、ようやく「きちんとつきあっている彼」をもつことができたハルミさん(38歳)。20代から30代前半にかけては、「ダメな男」ばかり引き当てていたという。

「ダメンズホイホイみたいな女だったんですよ、私(笑)。でも34歳のときだったかな、4歳年下の彼に出会って、つきあってくださいというところから手順を踏んでデートを重ねて。『会うたびに好きになる』と言われて、とてもうれしかった」

人生がバラ色になった。彼に好きだと言われるとエネルギーがわいてくる。仕事にも全力で取り組んだ。

「食品関係の営業をやっていて、肉体的にも精神的にもきつい仕事なんですが、体も頭もすっきり軽くて、けっこう仕事がうまくいったんです」

上司に褒められることが続き、半年後には大きなプロジェクトの一員となった。

「彼にその話をしたら、『やっぱりハルミちゃんはすごい。僕はずっとすごいと思ってたんだ』と喜んでくれました。彼に褒められて自己評価が上がって、それが自信につながっていったような気がします」

自分がどういう状況にあっても彼は応援してくれる。彼女はそう信じていた。ときどき週末に出勤しなければならないときは、彼が部屋でおいしい料理を作って待っていてくれる。彼女は彼の部屋に寄って料理を食べ、彼に抱かれて眠った。

「彼は本当に尽くす男だったんですよ」

 

献身と束縛は紙一重

当初、彼は黙って尽くしてくれていた。尽くすことが喜びだとも話し、彼女に何も要求しなかった。ところが1年ほどたつうちに、少し変わっていく。

「たとえば自分の友だちに私を紹介しようと思うと、勝手に日時を決めちゃうんです。私がその日は仕事だから無理と言うと、文句は言わないけど黙ってじっとこちらを睨む。『どうせ僕の言うことは聞いてくれないんだよね』と寂しげに言う。だからそういうときは、早めに日時を決めて伝えてほしいとよく言っていました」

おそらく彼は試していたのだろう。彼女が自分のためにどのくらいの時間や手間をかけてくれるものなのか。

「大事にされていないという不満があったのかもしれません。彼は自分が私を支えているのだから不満を言ってはいけないと思っていただろうし。私もそこまで気が回らなかったのは申し訳ないと思っています」

男女のパワーバランスは固定化しやすい。どちらかが主導権を握ると、その形成は逆転しづらいものかもしれない。TPOに応じて自然と主導権をもったり任せたりできればいいのだが、なかなかそうはいかないものだ。

「特に私たちの場合は、彼が私を支えると言いきっていましたからね。それが彼のプライドなのかと私は思っていた。でも彼自身も気づかないうちにストレスがたまっていったんでしょう」

残業だと告げると、夜、会社の前で彼が待っていたことがある。出張のときも新幹線のホームまで見送るとついてきたり、携帯電話ではなく、わざわざ出張先のホテルに電話をかけてきたり。

「疑われるようなことは何もないんだけど、彼の中で疑心暗鬼になっていた。『お互いに自分の仕事を精一杯がんばろうね』と軌道修正しようとすると、『そういうことを言うのは僕がうっとうしくなっったから?』と先回りしてくるんです」

そんな彼に、彼女は疲れていった。信じてくれないのは愛がないからだと彼を責めると、彼は泣いて謝る。だが、同じことの繰り返し。暴力や暴言で支配するダメ男ではなく、下手に出て彼女に従っているように見せながら信頼せずに不安を垂れ流すダメ男だったのだ。いずれにしても自立していない男という点では、ハルミさんはダメンズ離れできなかった。

「絶望的になって結局、1年半で別れました。別れてからも電話をかけてきたりして大変だったけど、友人たちが手伝ってくれてなんとか別れられた。それ以来、まったく恋愛していません。上から押さえつけてくる男も、下からじっとり支えたがる男も、もう怖いです(笑)」

男女ともに快適になれるバランスは本当にむずかしい。
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