貯蓄

【意外】貧乏体質を直す確実な方法

自分自身の貧乏体質に困っている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、「貧乏体質」を直す確実な方法をご紹介します。

中原 良太

執筆者:中原 良太

エビデンスに基づく資産活用&マネープランガイド

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筆者はお金に関する専門家ですが、ときとして無駄遣いをしてしまいます。そのたびに、
 
「ついつい無駄遣いしてしまう自分を直したい」
「つくづく自分は貧乏体質だなぁ。なんとかして直せないものか」
 
と感じています。
 
きっと、僕と同じように、自分自身の貧乏体質に困っている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、「貧乏体質」を直す確実な方法をご紹介します。
 

貧乏体質を直す確実な方法

そもそも、「貧乏体質って何?」と疑問を感じる方もいるでしょう。ざっとおさらいすると、「貧乏体質=自制心の低い人」「金持ち体質=自制心の高い人」です。自制心について少し説明すると、自制心の高い人とは、「将来の大きな報酬を受け取るために、今すぐ受け取れる小さな報酬を我慢できる」人のことで、自制心の低い人はこの逆です。
 
ある研究(1)によると、職業や学歴、住んでいる場所や性別といった「変えることが難しい」要素をのぞいて、もっとも収入に直結する能力は「自制心(≒遅延割引)」ということが判明しました。だから、貧乏体質を直す確実な方法は、「自制心を保つ」ことです。
 

自制心を保つ3つの秘訣

一部の心理学者の間では、「自制心は有限だ」と考えられています。つまり、自制心はガソリンと同じで、使えば使うほどすり減っていき、なくなると衝動に耐えられなくなってしまうのです。
 
そこで重要なのが、「自制心を保つ(減らさず、必要に応じて補給する)」ことです。
 
自制心を保つ秘訣の1つ目は、「禁酒」です。お酒を飲むと、僕ら人間は自制心を浪費してしまい、冷静な判断ができなくなります。あなたが成人であれば、「酒の勢い」で無駄遣いしてしまった経験が1度くらいはあるのではないでしょうか。
 
筆者も、自制心を保つため、去年の夏ごろから禁酒をしています。それに、もともと飲酒にはストレス解消の効果はほとんどありません。だから、お酒を飲んで良いのは、月に1回、友人と飲みに行くときや、祝い事をするときだけにとどめました。この習慣を身に付けてから、お酒代を節約できるだけでなく、「酒の勢い」による浪費も劇的に減りました。
 
自制心を保つ秘訣の2つ目は、「睡眠」です。睡眠不足は、僕ら人間の判断能力を鈍らせます。その証拠に、一部の研究(2)では「睡眠不足が原因で、僕らは貯金できなくなる」ことが判明しています。
 
「深夜のテンション」のせいで無駄遣いをしたことはありませんか?(ちなみに、筆者はあります)「酒の勢い」と同様に、睡眠不足も僕らの自制心を奪います。
 
そこで筆者は、どんなに忙しくとも「1日7時間半以上眠る」ことをノルマとしています。今日中に終わらせなければならない仕事があろうが、少なくとも僕は仕事よりも自分の体の方が大切です。だから、〆切が間に合わない場合は〆切を延期してでも睡眠時間を確保します。この習慣を取り入れてから、「深夜のテンション」による無駄遣いもなくなりました。
 
さいご。自制心を保つ秘訣の3つ目は、「休憩」です。眠いと判断能力が鈍るのと同様に、僕らの自制心は「疲れているとき」にも鈍ります。だから、ひんぱんに休憩をはさみ、自制心が鈍るのを予防するのがオススメです。
 
筆者の場合、ポモドーロ・テクニックと呼ばれる休憩術を使って、自制心を保っています。ポモドーロ・テクニックとは、「25分間、仕事をする」→「5分間、休憩する」というサイクルで、ひんぱんに休憩をはさむことで集中力を保つテクニックです。
 
筆者の経験上、ポモドーロ・テクニックを実践しはじめてからは、寝る直前まで自制心を保つことができるようになりました。無駄遣いをすることも減り、(実質的な作業時間は短くなっているのに)多くの仕事をこなせるようになりました。
 
「禁酒」「睡眠」「休憩」。
 
この3つの秘訣を組み合わせることで、僕らは自制心を高いまま保つことができます。
 

まとめ

今回は「貧乏体質を直す方法」というテーマでお話ししてきました。貧乏体質の諸悪の根源は「自制心の不足」です。自制心さえ取り戻せれば、僕らは上手に貯金できるうえ、大きな判断ミスも減らせます。
 
「そんな馬鹿な!」と、甘く見ることなかれ。
 
少なくとも「禁酒」「睡眠」「休憩」は、どれも自分でコントロールできます。非現実的なチャンスを待って何もしないでいるよりは、よっぽど大きな成果に結びつくと思いますよ。

 
●参考文献
 
  1. 論文:William H. Hampton, Nima Asadi, and Ingrid R. Olson, 2018, “Good Things for Those Who Wait: Predictive Modeling Highlights Importance of Delay Discounting for Income Attainment”, frontiers in Psychology, 9(1545), pp. 1-10
  2. 論文:Vinod Venkatraman, Scott A. Huettel, Lisa Y. M. Chuah, John W. Payne, and Michael W. L. Chee, 2011, "Sleep Deprivation Biases the Neural Mechanisms Underlying Economic Preferences", Journal of Neuroscience, 31(10), pp. 3712-3718
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