柿の旬は9~11月! 種類、原産国、甘柿・不完全甘柿・渋柿の違い

 
柿を剥く農家の女性

柿を見ると秋を感じますね。柿が赤くなると医者が青くなると言われます。柿の健康効果にはどのようなことがあるのでしょうか?

 

さまざまな果物が美味しく色づく秋。そんな中でひときわ目を引く「柿」。柿は9~11月頃に旬を迎えますが、実に1000種ほどの種類があります。大きく「甘柿」「不完全甘柿」「渋柿」に分類できますが、この違いは苦味を持つタンニンが水に溶ける状態で存在しているか、水に溶けない状態で存在しているかによって決まります。甘柿に黒い斑点が見えることがあるのは、このタンニンが水に溶けない状態で含まれているためです。

柿の原産国は中国や日本で、ヨーロッパやアメリカには中国や日本から伝わったため、学名も「kaki」です。日本でもっとも多く生産されているのは、甘柿の一種である「富有柿(ふゆがき)」。丸と四角の間のような形をしていて実が柔らかいことが特徴です。

おいしい柿の選び方と食べ方・レシピ活用

生の甘柿は触って柔らかすぎず、皮が均一に濃く色んでいて、蔕(へた)の4枚の葉がしっかりついていて、蔕と実がくっついているものがよいとされています。柿は熟すのが早く、2~3日で完熟することもあります。完熟甘柿を好む人もいますが、あまり一度にたくさん食べられるものではありません。完熟甘柿がたくさんある場合は、冷凍してシャーベット状にして食べたり、ジャムにしたりするのもよいと思います。ジャムにする場合、加熱すると渋さが出てしまう「渋戻り」を起こすことがありますので、まずは少量だけ作って味を確認してからにするのがよいでしょう。

渋柿はタンニンを取り除いた後、食用とされます。タンニンを取り除くには、炭酸ガス法、加温法、アルコール法などがありますが、昔ながらの天日干しされた渋柿が「干し柿」です。生柿も干し柿も料理に使うことは少ないですが、「なます」などに使うと美味しくいただけます。
 

柿の栄養素・生柿と干し柿で栄養素に違いも

生柿(富有柿)は1玉150~200g程度。エネルギーは1玉100kcal弱です。1玉食べればかなりおなかが満足しますので、ダイエット中の低カロリーおやつとしても優秀です。また、生柿を1玉食べれば1日に必要なビタミンCを摂取することができますし、ほかにも食物繊維、ビタミンの仲間である葉酸やビタミンA、ビタミンB6、マンガンやカリウムなども豊富に含まれています。

干し柿は品種にもよりますが1つ20~50g程度。エネルギーは1つ100kcal強といったところです。水分が抜けて小さくなっているので1つではおなかいっぱいにはならないかもしれませんが、かなり甘味が強いので、2つ目に手を伸ばさなくても「甘いものを食べた」という満足感が得られるでしょう。

干し柿に多く含まれる栄養素は食物繊維、マンガン、カリウムなど。水分が抜けている分、一口あたりの栄養素量が生柿よりも多くなります。
 

柿の健康効果……ビタミンCの補給源としても優秀

上記のようなビタミン類や食物繊維が豊富に含まれていることから、これらの栄養素による健康効果が期待できます。特にビタミンCはみかんの2倍含まれていることから、ビタミンCの補給源としては非常に効率がいいと思います。

ただし「柿が赤くなれば医者は青くなる」ということわざがありますが、これは柿さえ食べておけば健康になれるという意味ではありません。柿の旬である時期は過ごしやすい気温になるため病になる人が減るという意味です。もちろん、秋に旬を迎える食べ物には栄養価の高いものが多いのも確かですので、栄養バランスがよくなるとことも要因のひとつとしては考えられます。柿も身体に嬉しい食材のひとつとして食生活に取り入れましょう。
 

柿食えば……柿を食べ過ぎることによる胃石リスクも

『柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺』という、正岡子規の有名な句があります。

意味としては単純に「法隆寺で柿を食べていたら鐘が鳴りました」という内容ですが、秋になると柿が食べたくなるのは、私だけではないと思います。ただし、柿を食べる際には注意したいことが1つあります。めったにあることではありませんが「柿が安く手に入る時期は短いから。」とつい食べ過ぎてしまうことで、「胃石」ができてしまうことがあるのです。

「胃石」とは、あまりなじみのない病名ですが、胃の中で石のような堅い塊ができてしまい、「胃潰瘍」を起こしたり、小腸に移動して「腸閉塞」を起こしてしまうことがあるのです。

「胃石」はタンニンが胃酸と結合することでできてしまうので、タンニンを多く含む食品であれば、どんな食品でも可能性はありますが、柿は特に胃石ができやすい食品です。胃石を作らないためには、空腹状態で大量の柿を食べないようにすること。めったに起こる病気ではありませんが、おやつなどで柿を食べる際には、念のため注意しましょう。
 
■参考
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