節約

その節約、実は間違い?無理なく続く節約に変える方法

節約をしているつもりなのに貯金が貯まらないという人が多くいます。その節約方法は、もしかすると間違っているのかもしれません。節約の正しい考え方と、節約が無理なく続くかどうかの分岐点について解説します。

矢野 きくの

執筆者:矢野 きくの

節約ガイド

節約しているつもりでも貯金が増えないのは、間違った節約をしているからかも!?

節約をしているつもりなのに貯金が増えないという悩みの人は多くいる

節約をしているつもりなのに貯金が増えないという悩みの人は多くいる

筆者が節約の講演に行き、来場された方にアンケートをとると、必ずと言っていいほどに挙がるお悩みが「節約をがんばっているのに、貯金が増えない」「家計簿をつけて節約しているけれど、効果がない」というものです。
 
人によって、使える時間とお金には違いがあります。だから、節約の正解は1つではありません。とはいえ、自分にとってはどの節約が正しいのか、間違った節約をしていないかは、考えてみる必要があります。
 

節約で間違えやすいポイント

節約のつまづきポイントは、大きく分けて4つ

節約のつまづきポイントは、大きく分けて4つ

節約で間違えやすいポイントをまとめると、以下の4つに分けられます。
  • 安さに目を奪われ不要なものを買っている
  • 節約のために、時間をかけすぎている
  • 必要以上の在庫を持ち、結果的に出費が増えている
  • 目先の情報だけで、節約と思ってしまっている
これらの間違えやすいポイントについて、例を挙げながら考えてみたいと思います。
 

実はNGな節約術1:安さに目を奪われ、不要なものを買っている

「セールで安かったから」という理由で買うものは、今はいらない物が多い

「セールで安かったから」という理由で買うものは、今はいらない物が多い

洋服であれば季節終わりのセール、毎日の食材や日用品は折込チラシ、そしてネットの大手ショッピングサイトのセール期間。これらでは通常価格より安いとされているものが目に入ってきます。そんなときに「何か良いものはないかな」と探して買い物をしていないでしょうか。
 
以前から、必要だけど値段が下がるのを待っていたという買い物であればよいのですが、「セールだから」「安くなっていたから」という理由で買ったものは、今は必要ないものです。買わなければ、その分の支出が減っているのです。スーパーに行って豆腐やもやしに半額シールが貼ってあるからと買ってきて、冷蔵庫の中で賞味期限が過ぎてしまっている人も多くいます。
 
当たり前のような話ですが、実はこの「安いから買った」が、一番多くの人に見られる無駄な支出です。必要なものだけを買うようにすることが、節約への一番の近道です。
 

実はNGな節約術2:節約のために、時間をかけすぎている

節約のために時間をかけすぎているケースも、目につきます。例えば手作りも、それ自体はもちろん悪いことではないのですが、その作業にかかる時間があまりに長い場合は考えもの。別のことに時間を割いたほうが、結果的に節約につながることもたくさんあります。

あるいは、電気代を節約するために、あちこちのコンセントを抜き待機電力をカットしようとするのも「時間や手間のかけすぎ」に当てはまります。それよりも、テレビを観る時間を少なくする、消し忘れを防ぐなどの方法のほうが、ぐっと節約できることもあります。詳しくは以前の記事「節電効果はどの位?待機電力の電気代」と「生活を大きく変えずに電気代をグッと節約する方法」をご覧ください。
 
節約のために時間をかけるのであれば、まずはかかる時間のトータルを計算してから、自分にとってそれは時間をかける価値があるかどうか考えてみましょう。
 

実はNGな節約術3:必要以上の在庫を持ち、結果的に出費が増えている

在庫が多すぎると、数の把握ができなくなり、安くなっているときにまた買ってしまうなんてことも

在庫が多すぎると、数の把握ができなくなり、安くなっているときにまた買ってしまうなんてことも

日本は土地が高いと言われています。家の悩みで収納が足らないと言う人も多いでしょう。そんな状況でも、安かったからという理由で在庫を抱えている人が多くいるのも現実です。
 
またその在庫が調味料などの場合、賞味期限が切れてしまっている人もよく見かけます。在庫が多すぎると何をいくつ持っているのか把握できなくなるので、安くなっているのを見つけるとまた買ってしまうという悪循環になります。
 
「在庫は自分で把握できる数だけにする」。そう決めることによって、無駄な支出を防ぐことができます。
 

実はNGな節約術4:目先の情報だけで、節約と思ってしまっている

間違えやすい節約術

ふるさと納税は返礼品の額と減額される税を計算する

インターネットが普及して、簡単に情報が手に入る時代。情報の精査が難しい時代でもあります。しかし、自分で少し考える、少し調べる習慣をつけることによって、間違った節約をしなくて済む可能性があります。
 
例えば、ふるさと納税は本当に節約になるのか。ここ数年、節約、節税という視点からも注目されているふるさと納税。居住地以外の自治体に寄付をすることで、返礼品がもらえさらに税が減税できるというものですが、その返礼品の市場価格と節税できる金額を調べているでしょうか。節税される金額は自分の所得税率を把握しなくてはいけないので、意外と計算していない人も多いはず。また返礼品の市場価格を見てみると、思っていたよりも安く出回っているというものもあります。

だからこそ、自分の環境において何をどうすれば節約になるのか、目に入ってきた情報だけでなく自分にあわせて節約となる金額を計算することが大切になるのです。

ふるさと納税は、その自治体を応援したいという本来の意味で行っているならばもちろんいいのです。ただ、節約のためにと考えてやっているのであれば、面倒でも計算をしてみることをおすすめします。

* * *
 
今回ご紹介したのは、ほんの一例です。何においても「節約になる!」と飛びつくのではなく、「これは自分にとって本当に節約になるのか?」と考える必要があります。考えるのって面倒そうに思えますが、一度、考えたり計算したりすれば、あとはそれを続けるだけでいいので、結果的には楽な節約方法ともいえます。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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