京都・三千院の立地と歴史
延暦年間(782‐806)に伝教大師最澄が比叡山延暦寺建立の際、比叡山東塔南谷に草庵を構えたことに始まり、のちに皇子皇族が住職を勤めた宮門跡。天台宗五箇室門跡のひとつに数えられます。 大原の地に移ったのは明治維新以降。ここ大原は、平安の昔に都を離れた隠者が安住の地を求めて棲み着いた場所といわれ、今もなお、往時と変わらぬ静けさのままに人々を迎えます。阿弥陀三尊像(国宝)は平安時代を代表するもので、往生極楽院(重文)に安置されています。見どころ1.茶人・金森宗和が携わった「聚碧園」
客殿の前に広がる「聚碧園(しゅうへきえん)」は、江戸時代の茶人・金森宗和による修築と伝わる池泉鑑賞式庭園。客殿の柱越しに絵画のように望むことを前提に、東部は上下二段式に造られています。隅にある老木「涙の桜」は室町時代の歌僧・頓阿(とんあ)上人が詠んだ一首に由来するとか。その桜は西行法師のお手植えとも言われています。
見どころ2.往生極楽院を望む美しい苔庭「有清園」でわらべ地蔵に出会う
本堂の宸殿から往生極楽院を眺める「有清園」は、中国後晋の詩人、左思の「山水有清音」から命名された池泉回遊式庭園。ふかふかとよく育った苔のじゅうたんの中に設けられた参拝路を歩くと、可愛らしいわらべ地蔵にほっこりさせられます。お顔はうっすらと苔むしています。有清園で見られるこのお地蔵さまたちは、石彫刻家の杉村孝氏の手によるものだそう。
見どころ3.秋には山モミジも。苔庭に散る朱が見事/見頃時期 11月中旬
しばらく進むと、往生極楽院をさまざまな角度の木々の間から垣間見られます。境内全域に約1000本の山モミジがあり、苔庭にも多くの山モミジが。11月中旬ともなると、真っ赤に色づき、苔庭に散る朱が風情を感じさせます。ちなみに、2018年10月28日(日)~11月28日(水)には三千院もみじ祭が開催されます(ライトアップは行われません)。2018年9月1日(土)~11月30日(金)には「モシュ印/コケ寺リウム」キャンペーンを実施。御朱印の文字を苔で描いたオリジナルアート「モシュ印」(縦1.5m、横1mほどのサイズ)と、ガラス容器の中にお寺の象徴的な建造物のジオラマと庭園を苔で再現した3つのミニチュアアートが展示されています。ちなみに三千院は、有清園から望む往生極楽院、有清園のお地蔵さま、聚碧園がコケ寺リウムのモチーフに。
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見どころ4.起伏のある境内を歩き、季節の花木を愛でる
呂川と律川の源流に挟まれるようにしてある三千院は、自然の傾斜を活かした広大な境内に入母屋造りの御堂が点在。参拝路で結ばれ、緩やかな起伏のある道を進むと、最上部にたどり着けます。
途中、約300本もの桜やシャクナゲ、あじさいといった季節ごとの花々や緑を愛でながら、参拝することができ、最上部の「慈眼の庭」に着く頃には、いい運動にもなります。
毎月28日は限定御朱印が!御朱印の種類
三千院の御朱印は5種類あり、金色不動堂では秘仏金色不動明王と弁財天が、観音堂では観音菩薩が拝受できます。毎月28日は不動明王の縁日にちなんで、金色不動堂で紺紙金泥の限定御朱印が頂けます(500円)。また順路の最後の円融蔵では、御本尊の薬師如来と国宝の阿弥陀三尊を加えた5種類すべてを拝受することができます(各300円)。
オリジナルの御朱印帳は4種類。菊の寺紋の入ったもの(紺色のみ)と、国宝・阿弥陀三尊像が金糸で入ったデザイン(黒・紫・白の3色)になります。
三千院へのアクセス、拝観料、拝観時間など基本情報
- 住所:京都府京都市左京区大原来迎院町540
- TEL:075-744-2531
- 拝観時間:8:30~17:30(12月8日~2月は9:00~17:00)※受付終了はいずれも閉門の30分前まで
- 拝観料:大人700円
- アクセス:京都バス大原下車、徒歩10分
- サイト:http://www.sanzenin.or.jp/