なぜサウンドカードなのか?
SE-90PCIのパッケージ内容 |
オンボードサウンドの場合、標準的な性能は「24bit/96kHz」以下(88.2kHz程度の場合もある)で、S/N比も100db以下のものがあります。これに対し、サウンドカードは「24bit/96kHz」以上の性能を持つ上、S/N比は音楽CD並みの110db程度となっています。
例えば、24bit/192kHzでサンプリングされたDVD映像の音声は、24bit/96kHz以下の性能しかないサウンド環境では、十分なクオリティで再現できないことは明らかでしょう。
なお、音楽CDのクオリティは16bit/44.1kHzでしかありませんから、DVD映像をあまり利用しないユーザーの場合、高性能サウンドカードは不要で、オンボードサウンドで十分だと思うかもしれません。
しかし、一部の音楽ダウンロードサービスでは、すでにCD以上の24bit/96kHzという高音質での配布を始めています(最大手であるApple社のiTunes Music Storeは、標準で44kHzでの配信です)。今後を考えた場合、高性能サウンドカードは決してムダにはなりません。
またオンボードサウンドでは、特定の高さの音だけが強く出てしまったり、その逆に弱くしか再現できなかったりということが多くあります。サウンドカードでは、サウンド専用のLSI(集積回路)を使うため、低音域から高音域まで、おおむねフラットな音再現が可能です。このように、標準的なオンボードサウンドに対する、サウンドカードの優位性は明白です。
オススメのサウンドカードはこれ!
筆者オススメのサウンドカードは、ONKYOの「SE-90PCI」です。ほとんどのサウンドカードは、音声・音楽の再生(出力)だけでなく、録音(入力)も可能です。しかし、SE-90PCIは再生機能に特化し、その分高性能化を進めています。一般のユーザーが入力を利用することはまれでしょうから、よい割り切りだといえます。
SE-90PCIの性能ですが、再生は24bit/192kHzで、S/N比は110db。同社独自のノイズ削減技術「VLSC」を採用し、迫力あるサウンドをあますところなく再現できます。すでに旧式の製品ですが、その再生力に不満はありません。
ショップでの価格も、8000円以下と安価です。なお、録音も可能な上位機種の「SE-300PCIE」は2万6000円以上と高価です。
もちろん、これだけのサウンドカードの性能を引き出すには、24bit/192kHz対応のアンプ内蔵スピーカー、S/PDIF対応同軸ケーブルなど、他周辺機器の充実も求められます。
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