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梅雨・夏の湿気と熱さからPCを守れ!PC故障対策術(4ページ目)

梅雨から夏は、PCがもっとも「嫌いな」季節です。PC がいやがる熱や湿度への対策をきちんと行って、この季節を乗り切りましょう。そのためのポイントと対処法を解説します。

大島 克彦

執筆者:大島 克彦

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真夏の心がまえも今から!

梅雨が過ぎると、暑~い真夏がやってきます。前ページまででおおよそのことにはふれましたが、真夏特有のPC対策も述べておきます。

・雷はブロードバンドの敵?!
雷ガードタップ
雷による損傷を防ぐタップ
真夏の午後、とくに山沿いの地域では、雷が多いですね。落雷は、瞬間的に 3000V 以上の高電圧が流れることになりますので、つなげている機器がダメージを受ける可能性があります。

とくに注意したいのは、CATV(ケーブルテレビ)のケーブルや電話局施設への落雷で、モデムが故障することです。これは、電源を入れていない状態でも、被害を受けることがあります(私も経験があります)。大雨が降りだしたときは、インターネットを中止し、ネットワークケーブルを抜いておきましょう。


ケーブルを通じた落雷被害はともかく、それ以外の機器へのダメージを防ぐには、雷ガードタップが有効です。雷防止機能のついた電源タップはサンワサプライなどから販売されています。価格も 2000円前後と手ごろですので、雷の多い地域にお住まいの方は、ぜひ導入を検討してみてください。

・絶対にブレーカーを落とさない
夏場で特に気をつけたいのは、ブレーカーが落ちることです。家庭の電流容量は、30A~50A(A=アンペア、電流の大きさを表す単位)が主流ですが、夏場にエアコンをつけながらテレビで高校野球を見、さらにPCを使ったりすると、突然ブレーカーが落ちることがあります。エアコンをつけている場合は、PCを起動しながら電子レンジや掃除機、炊飯器など、消費電力が高い家電製品を同時に使うことを避けましょう。

ブレーカーが落ちると、保存していないデータが焼失してしまうことはもちろん、PCの回路自身がダメージを受ける可能性があります。最悪の場合、HDD がクラッシュして、すべてのデータが失われてしまいます。

PCを再起動した際、英語のエラーメッセージが表示されるなど異常が起きたら、まず、セーフモードで起動できることを確認します。その後、いったん終了させ、2~3分待ってから、再度通常起動してみましょう。

ブレーカーが落ちることでPCが壊れることを防ぐには、電源が落ちても数分間はPCに電源を供給でき、その間にデータをバックアップできる無停電電源装置(UPS)を使うのがベストです。

UPSは、APCオムロンなどから販売されています。最近では安価なものが発売され、個人ユーザーにも広がっているようです。ただし、UPS は機種によって供給できる電力容量が異なります。PC用であれば、最低でも 200W、3分間はバックアップ用電力を供給してくれるものを選びましょう。

この基準を満たすUPSだと、最低でも1万円はします。ですから、事前の措置として、まずはブレーカーを落とさないよう注意し、場合によっては電力会社に依頼して、家庭の電流容量を上げてもらうところから始めましょう。


PCはやはり精密機械

もともと、コンピュータはエアコンが完備した専用ルームで稼働するものとしてつくられたものです。最近のPC利用者の広がりの中、パーツも丈夫になってきていますが、精密機械であるという点については、変わりはありません。

この点を忘れず、メンテナンスを怠らなければ、PCは「長くつきあえる」ものです。PCはまだまだ「高い買い物」です。大事に使う心がけを、忘れないようにしたいものですね。

Page1:PC環境をチェック!
Page2:梅雨・夏場対策のポイント(1)
Page3:梅雨・夏場対策のポイント(2)
Page4:真夏に注意したいポイント
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