習い事は、子どもの明確な目標と「親」の関わりが重要
学校帰りに通うことのできる習い事を「児童館」代わりにしていませんか? 自宅で一人で留守番させるよりは習い事に行かせる方が、教育になりかつ安全という考え方かもしれません。しかし、このように児童館代わりにする程度で、なんとなく通わせている場合だと、何かを達成させるために習うという「目標」が無いので、親子共に一生懸命に取り組むことをしません。結果的に「投資」にはならず無駄だったのでは?とあとで「浪費」だった事に気付きます。反対に、子どもに明確な目標があり、それを成し遂げるための習い事ならば、子どもは一生懸命に取り組みます。そんな子どもの姿を見て一生懸命にならない親はいませんので、結果的に得るものは大きくなり「投資」となります。
従って大切な事は、子どもの明確な目標と、親の関わりが重要になります。
夏休みに夏期講習に通う子どもも多いでしょう。友達が行ってるから、みんな行ってるから、といった理由ではなく、「この夏で何を達成させたいのか?」を明確にさせたうえで通わせるといいですね。
次に、そもそも塾の費用としていくらまで出せるのか?について考えていきます。それぞれ家庭の事情は異なりますので、考え方を1~4の順番でお伝えしていきます。
1. 「教育方針」を話し合おう
まずは、子どもの夢や目標を確認しながら、そのためには何を身に付ける必要があるかをしっかり話し合い、「教育方針」を親子で決めていきましょう。成長と共に夢や目標も変化していきますので、子ども自身が漠然としている場合は、親自身が子どもに色んな可能性や選択肢を与え、未来に「希望」が持てるような「教育方針」をリードして考えていく事も大切です。2. 必要な金額を見積もろう
「教育方針」が固まれば、中学受験の有無、高校や大学の進学先、私立・公立・国立、と選択肢がある程度明確になってきます。更に、希望する進学先に進むためには「塾」が必要なのか?必要ならば、「塾」に通うにはいくらかかるのか?を見積もっていきます。塾にも「集団」と「個別指導」とタイプも金額も様々ですので、いくつかの塾をリサーチしておくといいでしょう。
以下の表は文部科学省の作成した「平成28年度 子どもの学習費調査」より学年別補助学習費のうち学習塾費の結果です。塾の費用は「中学受験」を目標とした小学校6年生が最も高くなり、次に「高校受験」を目標とした中学3年生という事が分かります。
*文部科学省「平成28年度 子どもの学習費調査」より学年別補助学習費のうち学習塾費
金額は塾によって様々ですが、まずはこの表の金額を目安とし、自分の家計に当てはめてみるといいでしょう。
3. 優先順位を決めよう
納税やローン返済、貯蓄、通常の生活費を賄ったうえで、塾代が出せるのか? 難しいならば、生活費を削ってまでも、子どもの塾代をねん出したいのかどうかをあらためて考えましょう。子ども自身にも家計の状況を伝えた上で、「塾に通うなら、〇〇を削ってもらえる?」と親子で節約意識を高めることも大切です。
4. 長期のマネープランを立て、貯蓄の計画を立てよう
長男を、中学受験のために塾に通わせましたが、6年生では1年間で塾代が100万円を超えました。しかし、教育費はこれで終わるわけではありません。中学・高校・大学とこれからかかる費用の事も考えておかないと、途中でお金が足りなくなった…という訳にはいかないので、毎月の塾代を支払いながらも、今後かかる費用を見積もり、貯蓄の計画を立てる必要があります。それと、同時に子どもが自立したあとの老後資金も考えて資産形成していく必要があります。我が家の場合、息子の中学受験を通して、更に資産形成の意識が高まりました。お金を出せば、良い教育を与えることができることは、ある程度「事実」です。しかし、お金が無いことが理由で学べないというのは、子どもはもちろん、親としても辛いことです。お金は収入を増やすにも、貯蓄を増やすにも、コツコツとした努力が必要です。早いうちからマネープランを立ててお金を準備していくことは、親ができる最高のプレゼントではないでしょうか。
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