8月株式市場の傾向
8月相場は『夏枯れ相場』や『お盆の閑散相場』と呼ばれています。個人投資家や機関投資家が夏季休暇に入ることで市場参加者が少なくなり、相場が冷え込む傾向があるといわれることもあります。そこで今回はそういった傾向が本当にあるのか、8月相場がどのような傾向なのかを調べてみました。※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
検証対象:全銘柄
検証期間:1990年3月1日~2019年6月30日
買い条件
・7月末の寄り付きで買い
売り条件
・25日経過後の翌日営業日寄り付きで売り
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7月末に全銘柄を購入し、25日経過後に売却した場合について検証を行います。仮に、勝率が50%以上で損益がプラスならば、8月は株価が上がりやすい月となります。反対に損益がマイナスであるならば、8月は下がりやすい月といえるのではないでしょうか。
以上のルールで過去のデータを用いて検証した結果は、以下の通りです。
株式市場の傾向(8月)の検証結果
勝率: 39.02 %勝ち数: 33,576 回
負け数: 52,472 回
引き分け数: 2,273 回
合計損益(率): -170,632.88 % 平均損益(率): -1.93 %
合計利益(率): 264,262.28 % 平均利益(率): 7.87 %
合計損失(率): -434,895.15 % 平均損失(率): -8.29 %
プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失): 0.608
平均保持日数: 27.66 日
以上が株式市場の傾向(8月)の検証結果です。検証結果を見てみると、勝率は39.02%、平均損益(率)は-1.93%となっています。勝率が低く、1トレードあたりの平均損益(率)がマイナスになっていることから、8月は下落しやすい月といえるでしょう。
以上の結果より、相場が冷え込む傾向があるといわれている8月の「夏枯れ相場」や「お盆の閑散相場」といった相場の格言は、統計的に見てもある程度正しいようです。
お盆の時期は、個人投資家や機関投資家が夏季休暇に入り投資を控えることから、買い意欲が衰える傾向があるようです。また、海外の投資家の8月の動向を見ると、例年8月は売り越しに転じています。海外の投資家も、同様に夏季休暇に入ることで持ち株を手仕舞う傾向にあるようです。よって8月相場は出来高が少なく、軟調な相場となる可能性が高く、株価は下がる傾向にあるといえるでしょう。
今回の検証では、8月は株価が下がりやすい傾向が見られました。そのような下がりやすい傾向がある中でも成績が好調な個別銘柄を確認してみましょう。
8月の好調銘柄ランキング
上記の表は先ほどの検証結果において、勝率の高かった銘柄のランキングです。ランキング上位の銘柄から特徴を見ると、「テレビ東京ホールディングス<9413>」「梅の花<7604>」などの銘柄と相性が良いようです。これらの銘柄の共通点は、9月~10月に優待権利確定日があり、個人投資家に人気のある優待銘柄ということです。このような銘柄は、優待を目的とした先回りの買いが入りやすく、株価上昇しやすいと考えられるでしょう。
特に、9月は1年の中で、3月に次いで2番目に株主優待権利が確定する銘柄数が多い月です。8月の投資戦略を考える際は、上記の銘柄のような優待権利確定日のある銘柄の中でも、個人投資家に人気の優待銘柄に注目してみてはいかがでしょうか。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします)
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