7月に下がりやすい業種は?
7月相場は3月決算企業の決算発表が一巡し、新たな株価材料が乏しい月であることから、相場が冷え込みやすい月といわれています。そんな7月相場の中でも特に下がりやすい業種とはどんな業種なのか、過去のデータから統計的に検証してみました。※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
検証対象:日経平均採用銘柄(225銘柄)
検証期間:1990/03/01~2020/05/31
1銘柄当たりの投資金額:20万円
買い条件
・6月末の寄り付きで買い
売り条件
・25日経過後の翌日営業日寄り付きで売り
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以上のルールで過去のデータを用いて検証しました。
6月末にある業種の銘柄を全て購入し、25日経過後に売却した場合について検証を行います。仮に、勝率が50%以上で損益がプラスならば、7月は株価が上がりやすい月となります。反対に損益がマイナスであるならば、7月は下がりやすい月と言えるのではないでしょうか。
ではこれから、7月相場でも冷え込む傾向が強かった3業種の検証結果をご紹介します。
7月相場で不調だった3業種
■その1:ガス(2銘柄) 勝率: 32.20 %勝ち数: 19 回
負け数: 40 回
引き分け数: 1 回
合計損益(率): -90.86 % 平均損益(率): -1.51 %
合計利益(率): 68.42 % 平均利益(率): 3.60 %
合計損失(率): -159.28 % 平均損失(率): -3.98 %
プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失): 0.430
平均保持日数: 27.27 日
■その2:証券(3銘柄) 勝率: 34.62 %
勝ち数: 27 回
負け数: 51 回
引き分け数: 0 回
合計損益(率): -155.46 % 平均損益(率): -1.99 %
合計利益(率): 213.63 % 平均利益(率): 7.91 %
合計損失(率): -369.09 % 平均損失(率): -7.24 %
プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失): 0.579
平均保持日数: 27.28 日
■その3:不動産(5銘柄) 勝率: 34.96 %
勝ち数: 43 回
負け数: 80 回
引き分け数: 3 回
合計損益(率): -190.27 % 平均損益(率): -1.51 %
合計利益(率): 199.12 % 平均利益(率): 4.63 %
合計損失(率): -389.39 % 平均損失(率): -4.87 %
プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失): 0.511
平均保持日数: 27.26 日
以上が、7月相場でも冷え込む傾向が強かった3業種の検証結果です。検証結果を見てみると、どれも勝率が30~35%程度と低く、1トレードあたりの平均損益はマイナスになっています。従ってガス・証券・不動産の3業種は7月に下がりやすい傾向があると判断できるでしょう。
7月相場が下落しやすい要因として、1つには3月決算企業の決算発表が一巡し、新たな株価材料が乏しい月である点が挙げられます。また、ボーナス月である6月の直後であるため、6月にボーナスを使って上昇した相場が一時的に冷え込むということも考えられます。
今回の検証でご紹介した3つの業種は、7月相場に下がりやすい傾向にありました。では、これらの業種の中でも特に下落傾向が強かった銘柄はどれでしょうか?最後は、7月相場で不調だった個別銘柄をご紹介します。
7月低成績銘柄ランキング
上記の表は、先ほどの検証結果において特に勝率の低かった銘柄のランキングです。7月相場は「大和証券グループ本社<8601>」「野村ホールディングス<8604>」「東京建物<8804>」などが特に不調のようです。7月にこれらの銘柄を買うときは注意が必要でしょう。【期間限定】今回の検証ができる株式投資ソフトのフリー版を無料プレゼントします。こちらをクリックください!
(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)