ターゲットは“都市に遊びに来る観光客”
『OMO(おも)』は、ラグジュアリーリゾート・星のや、ファミリー層に人気のリゾナーレ、温泉旅館・界などを運営する星野リゾートが、4つ目のブランドとして生み出した「都市観光ホテル」。2018年4月北海道・旭川に、そして2018年5月9日(水)に『OMO5 東京大塚』がオープンしました。星野リゾートが新たに作ったカテゴリー「都市観光ホテル」とは一体どのようなホテルなのでしょう。日本には“THE観光地”とは別に、旅したくなる風情や文化、魅力を備えた“都市”がいくつも存在します。しかし都市のホテルのターゲットはビジネス客。観光客もビジネスホテルに泊らざるをえず、ホテルに戻ってくると旅のテンションがだだ下がり……。そこに目をつけた星野リゾートが、「観光客のことだけを考えて、旅のテンションを上げる都市観光ホテルを作ろう!」と誕生させたのがOMOなのです。
ビジネスホテルとも観光地の宿泊施設とも全く違うコンセプトから生まれたOMO。確かに東京は「旅したくなる風情や文化、魅力を備えた“都市”」ですが、山手線の全29駅の中でも利用者数は下から数えた方が早く、大きな観光スポットもない大塚駅前に、一体どのようなホテルを作ったのでしょう。内覧会に参加したガイドが、中を見て驚いた“3つの衝撃”をご報告します。
ワクワク溢れる秘密基地のような客室、1泊7000円の衝撃!
OMO5 東京大塚は、「YAGURA Room」と名付けられた客室が125室、ロビーラウンジ、カフェというシンプルなつくり。全客室1室19平方メートル/定員3名ですが、小さな空間はまるで秘密基地! 大人も子どもに戻ったようなワクワク感で滞在できます。
靴を脱いでくつろげる畳張りの客室は、ヒノキや和紙材などをモダンに取り入れたポップなデザイン。
ゴロゴロできるソファスペースがあり、部屋中央の階段をのぼると屋根裏部屋のようなベッドスペースが現れます。このあたり、ゆったりとした豪華な2段ベッドのような趣きで、特にお子さんは大喜びしそうな非日常空間。階段の下や壁面にも収納スペースがあり、ミニマムな旅支度で来れば充分ゆったり過ごせます。
しかもバストイレ別で、浴室には肩までしっかり浸かれる日本の浴槽が完備。楽しい観光の後、ビジネスホテルの無機質な雰囲気に包まれるあの物悲しさとは一切無縁の、楽しく豪華な寝台列車のような客室です。
これだけ充実の内容ですが宿泊費はなんと、2人1室利用時1人あたり7000円から!(サービス料・消費税込。東京都宿泊税が掛かる場合あり)星野リゾートのブランドとしては破格なのも魅力です。
「GO!近所!!」なおもてなしサービス
JR大塚駅の北口を出ると正面の建物にロゴが見えるという、駅からのアクセス抜群のOMO5 東京大塚。山手線にもすぐ乗れるし、池袋、新宿、渋谷、上野などへの足がかり的ホテルなのかと思いきや、OMOのおすすめは「Go-KINJO!」。ホテルの足元に広がるご近所=徒歩圏内の大塚エリアへのお誘いサービスであふれています。
ホテルロビー階でひときわ目を引く「OMO5 東京大塚のご近所マップ」は縦2メートル×横3メートルの巨大イラスト地図。ホテルスタッフが歩いて見つけたおすすめのショップのアイコンにはQRコードが付いていて、Google Mapへリンクできるという便利なマップです。
同じくロビー階にある宿泊者くつろぎの場「OMOベース」では、地元の人との交流イベントなどを随時開催予定。
そして最も衝撃を受けたサービスは「ご近所専隊『OMOレンジャー』」。「散歩」「はしご酒」「昭和レトログルメ」「大塚のニューグルメ」「ナイトカルチャー」の中から好きなテーマを選ぶと、ご近所を開拓し尽くした5人のOMOレンジャーの内そのテーマに精通している1人が、2時間1000円で宿泊者のリクエストに応え最適なスポットに案内してくれるのです。
しかも周辺の見どころを案内してくれるOMOグリーン(レンジャーにはそれぞれテーマカラーがあります)は案内料無料! 利用しないテはありませんね。
OMO5 東京大塚の磯川涼子総支配人も「大塚には長年商売を続けてきた、個性的で魅力的なお店が多い。そういう場所は地元の人以外入りにくいイメージが強いけれど、そういったディープな場所への入口になれたら」とおっしゃっていました。
内覧会ではなんと、大塚にあるフレンチカンカンのショーを見られる店『シスイ・ドゥー』から美しいお姉さま方が開業祝いダンスを披露しに登場。これは改めて間近で見たい! 連れて行って、OMOレンジャー!!
ここだけの朝食『ヴォロヴァン』誕生!
旅行の楽しみの一つ、朝食。ブッフェや定食など朝ごはんを充実させているホテルが多いなか、OMO5 東京大塚の朝食は驚きのパイ!フランス語で「風に舞う」という意味のヴォロヴァンは、軽くサクサクのパイ生地を手のひらサイズのポット型に焼き上げ、その中に好きなものを詰めて食べるというフランスの家庭料理です。ヴォロヴァンはシチュー2種類、サラダ、フルーツの4種類で、サラダかスープ、ドリンクが付いて1200円(税込)。ガイドはサラダのヴォロヴァンをいただきましたが、朝にピッタリのさっぱり感、でも見た目以上にボリュームがあって、観光する1日の初めにピッタリの一品と感じました。こちらは朝7時から夜11時までオープンしているロビー階の「OMOカフェ」で提供。このカフェは宿泊者でなくても利用できます。
以上、開業ほやほやの『OMO5 東京大塚』でガイドが見た、3つの衝撃のレポートでした。これまで都市で観光しようとすると、ホテル選びはおざなりになってしまいがちでしたが、都市観光ホテル・OMOを選べばホテルに戻った後も楽しさが続き、旅の喜びが倍増しそう。旭川、東京に続き次なるOMOがどこにできるのかも、期待大です。
<DATA>
『星野リゾート OMO5 東京大塚』
住所:東京都豊島区北大塚2-26-1 4階~13階
電話:0570-073-022(宿泊予約 星野リゾート予約センター)
アクセス:JR『大塚』駅より徒歩1分