主婦だって伸びる

自宅でコツコツ

自宅でコツコツ


自分の話で恐縮ですが、実は去年から約1年間、とある学校に通っていました。それは広告を通じてアイディアを発想するための学校で、CSR(企業の社会的責任)活動の一環であるため授業料は無料。毎週月曜日の夜に講義があるため、夫と家族に協力を要請し、なんとか全講義出席しました。

この講義に出れば自然と能力がアップするのではなく、日ごろから常にアイディアを考えることが求められます。アイディアのアウトプットを講義で評価してもらう形式で、時には昭和の上司のごとく叱咤激励もしていただきました。この年になるとその経験さえ貴重です。

その結果、ゆるやかに死にかけていたプロ意識を呼び覚まされ、思考の道筋がクリアになったと実感しています(個人の感想です)。

また、子どもたちはその姿を見ていたせいか、私の学校や仕事を応援してくれ、5歳の長男は七夕の短冊に「ママがコピーライターのお仕事をがんばれますように」と書いてくれました。

私が言いたいのは、母親だから主婦だからといって自分に上限を設けなくてよい。母親だって自分の能力を伸ばすことに一生懸命になってよい、ということです。

子育て中は、自分一人でなんでも決定できる環境ではないことは分かっているつもりです。でもリミッターを外すことを恐れず、自分を成長させようと本気で努力する姿を見せることは大切で、子どもは自然と背中から学んでくれると実感したのでした。

※ここでいう「学び」とは、自分が知らない・できない分野に乗り込んで、スキルをパワーアップさせていくもの、また今あるスキルをさらに伸ばすための取り組みです。



人生の主役を取り戻す


お母さんは赤ちゃん第一主義になる

お母さんは赤ちゃん第一主義になる



母親視点で、このような学びの恩恵を一言でいうと、「自分の人生の奪還」。大げさですが、私は出産&育児で「人生の主役を乗っ取られた」と痛感しました。

赤ちゃんを生かすためには、生活サイクルをぴったりと合わせる必要があり、衣食住のケアをするだけで自分の時間と労力はかなり持っていかれます。心身ともに赤ちゃんに捧げ、赤ちゃんを中心に世界を回していたという感覚です。

おそらく日本の多くのお母さんもそうですしょう。
だからこそ、共感という形でママ友との結びつきは強くなり、その楽しさも味わうことができました。新生児のお世話生活は繰り返したくないとはいえ、後悔はありませんし、子どもたちのことは大好きです。

問題は心身ともに子どもに捧げてしまったあとの戸惑いでした。
未だに日本の好きなお母さん像は、子どもの自立まで(もしかしたらそのあとも)、心身ともに子どもに尽くすお母さんです。だから、その要請に沿っていれば、ほぼ騒がれることはありません。

仕事の評価を上げていく快感

仕事の評価を上げていく快感



でも、妊娠以前の世界でセルフプロデュースによって自分を高め、成果と報酬をもらうことを良しとしていた人は、モヤモヤすると思うのです。「子育てはおもしろい!育児が好き!」と心から言えない自分に……。

仕事のスタンスにも戸惑いが生まれます。「マミートラック」という言葉は、妊娠以前まで第一線で働いていた人でも、お母さんになったら裁量の少ない仕事しかやらせないことを表します。

それは企業側からの視点ですが、実際自分の中でも、子育てと「無理なく」両立できる仕事がよいなあという思いが生まれます。

そうなると必然的に、言われたことをやるというスタンスになります。提案すると責任を取らねばならず、そこに時間と労力を割けるか自信がないのです。

私の場合、育児と子育てはいちおうしているものの、なんとなく中途半端。どちらものっぺりとしていて、今から思えば母親という立場に甘んじていたのかもしれません。

その中途半端な感じが、何かを学べば一発で解消できるとはいいません。が、自分のために自分のレベルを上げようとすることは、ガッチリ自分自身に向き合うこととなり、出産後わき役だった自分が主役に返り咲くような感覚を得られました。



口だけで指示を出す人を信じられるか


自然と自習してくれるのが理想

自然と自習してくれるのが理想



次に子ども視点での学びの恩恵です。前述しましたが、お母さんが真剣に学んでいる姿は、勉強に関する発言に説得力が出ること、大人になっても一生学び続けなければいけないことを教えます。

子どもは大人と同じくらい人を見ているものです。
私たちが、口だけの人か行動する人かを見分けるように、彼らもまた重みを持って受け止めるかどうかを計っているのです。

親が「やりなさい」と言わずに、自主的に学んでもらうためのベースには、親が行動する人であるべきでしょう。親が楽しそうに勉強していれば、言う必要もないでしょうね。

また、ひとは一生学び続けて良いという考えは、先の見えない時代(実はどの時代にも当てはまる)を生き延びるための指標になりえます。

日本は海外に比べて、社会人が学校に通って何かを学ぶ、スキルアップするという事例が極端に少ないといわれていますが、自分の興味関心は移りますし、ひとつのスキルを伸ばすにも多角的な学びが必要であることは自明です。

ですから新しいことに恐れず学ぶクセをつけておくことは、子どもたちが柔軟に自分自身を成長させるための糧となると思います。



あなたの興味が向くままに


今までできなかったことが可能になる快感

今までできなかったことが可能になる快感



学ぶ対象を決める基準は、人それぞれ。純粋に興味のあるもの、いまの仕事に役に立ちそうなもの、将来役に立ちそうなことなどから無数に考えられます。

アクセサリー作り好きが高じて、ジュエリーデザイナーになり、ネットで販売している人もいるでしょう。需要が高いため、新しく介護士の資格を取って、パートに出る人もいます。英会話を勉強して、オリンピックに備える人もいます。

たとえお金を稼ぐことに直結しなくても、短時間でも学ぶことで集中できれば、のっぺりとした育児時間によい張り合いが生まれます。親として、一人の人間として、充実した日々を送るために、何かを学ぶことはとても相性の良いものだと思うのです。

スキマ時間ができるとついついネットを見たりしてしまうものですが、今あるスキルを低下させないため、挑戦をやめないで行きたいと思いました。


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。