郊外に住むメリットと都会に住むメリット
お金持ちを目指すためには、高い家賃を払っても通勤時間を減らすべきでしょうか?これは本人が目指すライフスタイルによるので一概には言えませんが、私自身、電車で片道40分の家と自転車で行ける距離の家の両方に住んだ経験から、それぞれ感じたことをご紹介したいと思います。郊外に住むメリットは、やはり安い家賃で借りられるという点です。お金がない人はもちろん、投資や起業、マイホーム取得などの目的で貯金したいという人に向いています。私も収入が低いうえ奨学金の返還などで余裕がなかった20代前半は郊外に住んでいましたし、投資資金を貯めるため、年収が1千万円を超えても家賃8万円台のアパートに住んでいました。
あるいは、郊外なら同じ家賃でもゆったり余裕のある広さの家が借りられますから、子育て世代やおうちで過ごすことが好きな人にとっては大きな魅力でしょう。また、自然が多いとか交通量が少ない、ごみごみしていないという環境を好む人にも良いと思います。私自身、子どもが生まれてからは郊外にマンションを建ててそこに住んでいます。
デメリットは、通勤時間が長いと疲労も増しますし、夜も早く帰る必要があるため、遅くまで仕事や人付き合いなどはしにくいでしょう。定年退職後は通勤定期代が出ないので都心に出るのが面倒になり、そのまま老後を迎えると引きこもり同然の生活になる人も少なくないようです。
一方、都心の会社に勤めていて通勤時間を減らしたい場合、確かに家賃は高くなります。しかし職住近接の最大のメリットは、仕事や遊びに没頭できることです。
すぐに家に帰れる・すぐに会社に行ける・すぐに飲食店に行けるという安心感で、遅くまで仕事をしたり会食などの人付き合いにも抵抗がありません。情報も出会いも都心のほうが格段に多いので、刺激やチャンスも増えるという側面もあります。
私も起業したときは都心に引っ越しましたが、終電がなくなってもタクシーでささっと帰れたので便利でした。会食も頻繁でした。ただ私の場合、通勤にまとまった時間がなくなったため読書時間が減るという副作用がありました。妻の場合はギリギリまで寝ていられるという甘えが出るとか、すぐに家に帰れるという安心から忘れものをしやすくなりました。
また、通勤時間が短ければ遅くまで仕事をしたりしても睡眠時間は確保できますし、通勤による疲労も軽減でき体力が温存できるのもメリットでしょう。そう考えると、「仕事は定時で帰るし終業後はどこにも寄らずまっすぐ家に帰る。子どももいないから保育園に迎えに行くとかもない」という人にとっては、高い家賃を払ってまで都心に住むメリットはあまりないと言えそうです。