ブランドロゴが新たなブームに!斬新なアレンジとは
「ロゴ」のブームが復活しています。1990年代に盛り上がったのは、ブランド感を前面に押し出し、誇張するような見せ方でしたが、今のブームはもっとデザイン性が高くなっています。
タイポグラフィー(Typography=デザイン文字)やトロンプルイユ(Trompe l'oeil=だまし絵)などの技法を凝らして、エスプリ(遊び心)を利かせたアレンジが多くなっています。
パリの老舗ブランド「LANVIN(ランバン)」の2018年春夏コレクションから、最新のロゴファッションをキャッチしていきましょう。
ブラウスに「LANVIN」の小ぶりロゴを全体に細かく配しています。一方、スカートには一回り大きいロゴをあしらっているので、文字サイズの違いが生きて、トップス部分が引き締まって見える仕掛け。
スカートの文字は色を赤と黒で使い分けていて、動きが生まれました。ウエストに巻いた白いベルトもアクセントになっています。
ロゴはブランドを象徴する大切な存在ですが、今のブームでは、様々な見栄えの文字に変形させる「タイポグラフィー」の技法が取り入れられ、いろいろなムードを帯びるようになっています。たとえば、「ランバン」はブランド名「LANVIN」のロゴをアールデコ風のフォントにアレンジ。随所にあしらって、コレクションのスパイスにしています。
アート作品のようにデザインされたこちらのバッグは、ボディに大きく「LANVIN」の文字がポジションしていて、強いインパクトを放っています。フロントのほぼ全面を文字が埋め尽くしていて、朗らかなムードを漂わせました。
本来は文字であるロゴを、まるで模様や柄のようにまとうのが、今のロゴブームの新傾向。たくさんの文字を服にちりばめて、ロゴらしく見せないデザインに仕上げています。
袖に深いスリットが入ったドレスは身頃と袖で地色を切り替えています。身頃はブラックベースにホワイトロゴ、袖はホワイトベースにブラックロゴという、手の込んだデザインがドラマティックな着映えに導きました。左右アシンメトリー(非対称)の裾スリットも目を引きます。
ロゴの6文字を大胆に配したバッグはエレガンスとウィットが響き合うかのよう。バッグのボディ部分はレッドベースにホワイトロゴ、ふた部分はホワイトベースにレッドロゴと、好対照のカラーリング。2色しか使っていないのに、ロゴのインパクトが視線を引き込んで、着姿に程よいスパイスを利かせてくれそう。上品でありながら、エナジーも感じさせます。
老舗メゾンだからこそ、楽しめる「ブランドロゴ」
ブランドロゴにいろいろなアレンジを加えて楽しめるのは、「ランバン」のように広く名前を知られたラグジュアリーブランドだからこそ。老舗メゾンであるがゆえに、クラス感や高級イメージがあり、斬新な変形や崩しも生きるわけです。ロゴとたわむれるかのようにプレイフルなデザインは2018年のおしゃれをポジティブに華やがせてくれるはずです。【画像協力】
LANVIN
http://www.lanvin.com
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