ついに日本に路面店がオープン!パリの人気パティスリー「アルノー・ラエール」
2018年1月13日、フランス・パリで人気の「Arnaud Larher(アルノー・ラエール)」が、日本初の店舗をオープン!東京メトロ・日比谷線広尾駅から、広尾散歩通り沿いに徒歩5分程、広尾五丁目の交差点近くに、「アルノー・ラエール 広尾本店」として開業します。モンマルトルをはじめ、パリに3店舗を持つパティスリーのオーナー、アルノー・ラエール氏は、フランス国家最優秀職人章であるM.O.Fをパティスリー部門で2007年に取得。世界各地のフランス菓子の名だたる職人達により構成される「ルレ・デセール」の会員でもあり、由緒あるチョコレート愛好会 「C.C.C.(ル・クラブ・デ・クロクール・ド・ショコラ)」では、 2015年より3年連続で「欠かすことのできないショコラティエ」という名誉ある賞に選出されている、フランスを代表するパティシエであり、ショコラティエでもあります。
「アルノー・ラエール」といえば、日本にも、バレンタイン催事など、期間限定での出店が何度かあり、ファンの多いブランド。現在活躍する日本人パティシエの中にも、パリの「アルノー・ラエール」で修業した方が複数いらっしゃいますし、プロ向けの講習会を開催されるなど、日本のフランス菓子界に与えてきた影響も大きい方です。
「アルノー・ラエール 広尾本店」で食べたいケーキはこちら!
ショーケースに並ぶ華やかな生ケーキ類の中でも、スペシャリテとして挙げられるのが「トゥールーズ=ロートレック」。19世紀後半に活躍した画家、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの名を冠したこのお菓子は、「アルノー・ラエール」の最初の店舗が面している通り沿いに、かつて、ロートレックが住んでいたことから、画家へのオマージュを表現しています。全体は、フランス産の2種類のチョコレートをブレンドしたなめらかで口どけのよいムースショコラで、中にクレムーショコラ入り、土台はしっとりしたチョコレート生地と、チョコレート尽くしの一品です。ラメパウダーをはたいた星形のチョコレートの飾りが、才能きらめく偉大な画家を象徴し、円形の飾りが画家のパレットを表しているそう。
もう一つ、ぜひ召し上がっていただきたい「タルトレット シトロン」は、パリでも、「ベスト・タルトシトロン」特集で選ばれたことがあるという人気商品です。
パートサブレの土台に流してあるクレームシトロンは、バターよりもホワイトチョコレートが多めに配合されていて、酸味が効いていながら、まろやかさも兼ね備えています。上にのせられた白いムラングシトロンは、クラシックな製法による甘くてねっとりしたメレンゲとは異なり、揺らすとぷるぷると震えるような弾力のある食感。レモンのピューレをたっぷり入れて泡立てているため、レモンの酸味もしっかり感じられ、まるでギモーブのようなふわふわした軽い食感で驚かされます。このムラングシトロンと土台のタルトとの間に、キャラメリゼした粒状のクラックランアーモンドも忍ばせてあり、食感のアクセントとなっています。
このように、「アルノー・ラエール」のお菓子には、様々な味わいだけでなく、「テクスチュール(=食感)」を変える工夫が施されているのが特徴の一つです。
「フロマージュ アギュリュウム」は、「アルノー・ラエール」流のチーズケーキ。「アギュリュウム」というのはフランス語で柑橘類のことで、チーズと相性のいいオレンジを合わせています。こちらも、食感の面白さが感じられる一品です。
日本ではおなじみのチーズケーキですが、実は、古典的なフランス菓子においてチーズケーキというジャンルは一般的ではなく、パリのパティスリーでチーズケーキが浸透してきたのは、比較的最近のこと。さすが、柔軟な姿勢を持ち、常に新しい発想で人々の心をつかみ続ける、ラエール氏らしいお菓子だと言えるでしょう。
一度、サブレ生地を焼き上げてから細かく砕き、フランスでよく使われるヴェルジョワーズという甜菜糖と合わせて土台に敷いてあり、サクサク、カリカリした食感がアクセントとなっています。その上に、パッションフルーツのシロップをしみこませたアーモンド入りの生地を挟み、少量のベイクドチーズの層と、ふんわりしたチーズムースが重ねてあり、表面には、自家製のオレンジマーマレードをのせています。コクがありつつ、爽やかに味わえるチーズケーキです。
「カラカス」は、南米・ベネズエラの町の名前ですが、その名のとおり、ベネズエラ産カカオ使用のチョコレートを使った濃厚なチョコレートケーキ。土台は、ほのかに塩味の感じられるガレット・ブルトンヌ。ラエール氏はフランス・ブルターニュ地方ご出身のため、焼き菓子や生菓子にも、このような、故郷の伝統菓子の存在が見受けられます。
サクサク食感のプラリネフィユテを挟んで、上にはグラサージュショコラをかけたショコラガナッシュ。その上に、クネル形に美しく盛り付けたシャンティーショコラ。こちらにはカカオ分80%のチョコレートを使っているそうで、キレのあるビターな味わい。チョコレート好きの方には、ぜひお勧めしたい一品です。
「エクレール・ショコラ」は、フランスのパティスリーには必ずと言っていいほど並んでいる定番中の定番のお菓子ですが、「アルノー・ラエール」のものは、上に薄い板状のチョコレートがのせられていて、その上に点々とチョコレートで描かれた水玉のような模様が可愛らしく目を引きます。サクッと香ばしく焼き上げられたシュー生地の中身は、濃厚なチョコレートのクリームです。
「タルト パリ・トウキョウ」は、フランス菓子の王道アイテムであるタルトに、ラエール氏が興味を持っているという素材「抹茶」を採り入れ、パリと東京のつながりを表現したもの。タルト土台の中には、ホワイトチョコレートをベースとしたマンゴーとマンダリンオレンジ味のガナッシュ入り。その上に、抹茶グラサージュをかけた抹茶入りのクレームシャンティーを重ね、花形のパーツでかわいらしくデコレーションしています。抹茶が濃すぎず、フルーツと合わせて両方が味わえるバランスとなっています。
この他にも、ザクッと歯応えあるパイ生地にビターなキャラメルクリームが濃厚な「ミルフォイユ キャラメル」や、ピスタチオのダックワーズ生地にピスタチオのクレームムースリーム、ピスタチオのクレームシャンティー、苺を可愛らしく飾った「ポンパドール フレーズ」、ショコラとジャンドゥージャをグラス仕立てのベリーヌにした「フルール ショコラ」、小さなシューが3つ並んだ姿と抹茶を採り入れた素材使いが特徴的な「パリブレスト テ マッチャ」、ショコラとフランボワーズを組み合わせた「モンテ クリスト」など、どれも気になる生ケーキが揃います。
引き続き、凝った作りで全種類食べたくなるパウンドケーキ類や、ラエール氏の故郷・ブルターニュにちなむヴィエノワズリー、カラフルなマカロン、ギフトにぴったりの焼き菓子などをご紹介します。