1位「10円でもピッ♪現金で払わない決断」
■少額でも気楽に使える電子マネー。ポイント還元も普及を後押し
混んだレジで財布から小銭を出すのに手間取り、焦った経験は誰にもあるはず。電子マネーなら、ICカードを読み取り機にかざすだけで一瞬のうちに支払いが完了する。日銀の解説によれば、電子マネーとは「金銭的価値をもつ電子的データ」。その普及が勢いづいている。
日銀の決済動向によると、今年7月末時点の電子マネーカードの発行枚数は、携帯電話のアプリなどで使用するタイプのものを含めて3億4,694万枚。電子マネーによる7月の決済件数は4億8,500万件となった。決済に使われた携帯端末の台数は7月末時点で216万台と、いずれも過去最高を更新した。
オールアバウトが11月下旬、首都圏に住む20代から50代の男女1,773人に実施したインターネットリサーチによると、買い物の際に最も使用する支払い手段は、現金(54%)、クレジットカード(34%)、電子マネー(12%)となった。現金以外を主な決済手段としている人が46%と、半数に迫る勢いである。この人たちが現金を主に使わない理由は、「ポイントなどの特典が得られない」(55%)が最も多く、次いで「電子マネー、クレジットカードが使える場所が増えた」「現金を持ち歩きたくない」「現金はかさばる、重い」「現金は支払に時間がかかる」の順で多かった(複数回答)。
使用する金額については、500円未満の買い物の場合、電子マネーを使う人は69%と圧倒的な多さだが、クレジットカードを使用する人も30%いた。また、昔は否定的な意見も多かった少額決済における電子マネーやクレジットカードの利用だが、65%の人が「心理的障壁はない」と回答している。少額の支払に気兼ねなく利用できる点、また独自のポイントがつく魅力が、電子マネーの普及を後押ししたようだ。
個人間で電子マネーのやりとりができるサービスも登場し、利用者が拡大している。コミュニケーションアプリ「LINE(ライン)」上で展開する「LINE Pay」の日本国内における登録ユーザー数は今年5月、サービス開始から2年4カ月で3,000万人を突破した。また、今年1月には、割り勘のシーンに特化したスマートフォンアプリ「paymo」が登場。同サービスを手掛けるITベンチャーのエニーペイによると、その決済額はサービス開始から10月までで14倍に増加したという。
ガイドの解説コメント
節約ガイド 矢野 きくの
電子マネーやクレジットカードで支払いを済ませることの圧倒的なメリットは時短です。スーパーで電子マネーをかざして買い物をすれば、会計は一瞬で5秒もかかりません。一方、お財布から小銭をきっちり出そうとすると30秒以上、ときには1分以上もかかります。
クレジットカードでも1万円以下ならサイン不要な店も増えてきています。現時点で、このような少額の買い物を電子マネーやクレジットカードで済ませている人の割合も一定数いるという調査結果となりましたが、今後も全国民が電子マネーやクレジットカードでの決済をするようになれば人的ミスが防げるほか、接客効率の向上から人件費の削減につながり、店側のコストダウンが図れます。
また電子マネーやクレジットカードは記録が残るため家計管理をする面でも時短になる点や、現金で支払えばそれで終わってしまうところ、クレジットカードなどではポイントが貯まり預貯金の金利よりも高い還元率で節約ができるという点もメリットとして挙げられます。
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