カバンを軽くする事に多くのメーカーが挑んでいる
SIWA「ブリーフケース L」カバンは軽ければ軽いほど良いに決まっています。しかし、軽い素材は丈夫さに不安があったり、その見た感じがカジュアルになり過ぎたり、安っぽく見えたりしてしまいます。そこで、できるだけ革を薄くしたり、布を丈夫にしたりして、素材の重さと丈夫さのバランスを考えながらカバンは作られていくわけです。
例えば、丈夫さを取るなら、金属製のアタッシュケースがあります。帆布のトートバッグは普通の布よりも重いけれど丈夫です。様々な機能を搭載したカバンは便利だけれど、どうしても重くなります。アタッシュケースタイプは中をしっかり守ってくれますが、その分、歩きながらの荷物の出し入れには不便です。当たり前ですが、カバンは一つで全てを賄える事はなく、どこかに特化して作るしかないし、何に使うかに応じて選ぶしかないのです。
軽さは、カバン選びの要素の中でも大きな位置を占めるのは冒頭で述べた通りです。そして、軽い素材で言えば。やはり木や紙が最も軽く作れる素材と言えるでしょう。布は軽い素材になればなるほど、どうしても張りが無い素材になってしまうため、カジュアルなデザインにせざるを得ないのです。その点、木や紙の質感は、上手く使えば高級カバンとして使える風合いを実現できます。
軽いのに高級感があるのは和紙製のカバンだから
SIWAのカバン、特にブリーフケースが素晴らしいのは、単に紙製だからではありません。紙製で、しかも耐荷重10Kgという丈夫さは、他の紙製カバンでも実現しています。しかし、SIWAのカバンの、スーツとの相性の良さ、高級革カバンと並べても負けない質感の良さは、SIWAならでは。その意味では、木製のバッグでも、このフォーマルなムードは出せません。今回は、そのSIWAの新作「ブリーフケース L」を紹介します。
今では、デュポンが製作する紙のような質感の高密度ポリエチレン不織布「タイベック」で作られたカバンも増え、例えば台湾のブランド「fyber forma」のようなデザイン性に優れた製品も出てきました。しかし、タイベックは機能性は高い素材なのですが、素材としてのしなやかさが足りないこともあって、カジュアルなカバンには向いていても、フォーマルなデザインとの相性が悪いのです。
その点、SIWAが使っている素材のナオロンは、木材パルプとポリオレフィン繊維を混ぜて作った和紙。それを丁寧に染めて作られているため、紙とはいえ高級感があり、皴が白くなる特長が質感に更に深みを与えるのです。カバンのような広い面積になるほど、その質感が活きるわけです。
また、使い込むと少しけば立ったり、沢山の皴模様が付いたり、柔らかい風合いになったり、見た感じが革っぽくなったりして、経年変化が楽しめるのも「丈夫な和紙」だからこその面白さ。
ブリーフケースとしてのカッコ良さと機能性
質感がしっかりしていて、形は基本シンプルなブリーフケースなのですが、角を落とすなど細かい部分をキレイに処理していて、高級感というか、「良い物」だなあと感じさせるデザインになっています。だから、見た感じは、紙製だとかいう以前に、カッコいいブリーフケースなのです。
この、パッと見た時に安い感じがしないのが、SIWA製品の大きな魅力です。手に取ってみると、その軽さ(何と275g、小さなペットボトル飲料より軽いのです)に驚いた後、ハンドルが、ファスナー部分が、角の処理が、縫い目の見えない構造が、目に入ってきます。
「ブリーフケース L」は、サイズ的には、以前から発売されていた「ブリーフケース」に比べて、一回り大きくなっています。とはいえ、素材自体が薄いので、サイズに無駄がなく、一般的なA4ファイルサイズのブリーフケースは横幅が40cm以上、高さも30cm以上あるのが一般的ですから、この「ブリーフケース L」の幅約37cm、高さ約28.5cmというサイズは、とてもコンパクトに見えます。このサイズでA4ファイルが余裕で収納できるのです。
さらに、今回の「ブリーフケース L」の魅力はマチ幅が約13cmと一般的なブリーフケースよりもたっぷりと取られている事。これだけのマチ幅があれば、ミラーレス一眼のデジカメに少し大きめのレンズを付けても楽に収納できます。書類中心で嵩張るものが入れにくかったブリーフケースですが、これなら、帰りにコンビニに寄って買ったパンなども余裕で収納できます。カバン自体が軽いので、多少重い荷物を入れても平気なのが嬉しいですね。
ガイド納富の「こだわりチェック」
紙製にこだわらず、ハンドルが帆布製になっているのも、SIWAの「ブリーフケース」の良いところ。紙製では摩擦や汗、重さの掛かり具合など、素材が耐久性に優れているとはいえ、一般的にカバンの中でも最も弱いところ。それを分かって帆布製のしっかりした丸ハンドルを付ける事で、より安心して使えるようになっています。
また、ハンドルは少し長めになっていて、ちょっと両手を空けたい時など、手首や肩に通せるのも嬉しい配慮です。染め物なので、肩に提げて歩くのはお勧めしませんが、いざという時に両手が空けられるようになっているのが良いと思うのです。
その他、地面に置けるように底鋲がついていたり、内装にはオープンポケットが一つ付いていたり、上部だけをファスナーで開ける構造ながら、素材が柔らかく薄いので、開口部を大きく開く事ができたりと、実際に使ってみると、必要最小限ながら、カバンとしての使い勝手の良さを考えて作られている事が分かります。軽さと高級感を両立させた上に、使い勝手にも配慮した希有なカバンなのです。
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SIWA Collection 東急プラザ銀座店
住所:東京都中央区銀座5-2-1 東急プラザ銀座 6F
営業時間11:00~21:00
電話番号:03-6264-5344
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