しかし、生活に必要となる基本家電――例えば冷蔵庫、エアコン、洗濯機、掃除機、オーブンレンジ、炊飯器――などは、欲しいから買うのではなく、無いと困るから買うということが多い家電です。そのため、できれば少しでも安く買いたいと思うのが人情。そんなニーズに応えてくれるのが「型落ち家電」。
今回は、この型落ち家電を上手に買うコツを、まとめてみました。
新旧入れ替えの時期が「底値」!
家電はオープン価格が多く、発売から1年かけて徐々に価格が下がるのがセオリー。最も値が下がるのは、次の新モデルが登場する頃。基本的には毎年新モデルが発売されるので、1年に1度底値のシーズンが到来するということになります。価格の推移は、発売当初が最高値。売れ行き次第で、1~2ヶ月後に値が下がり、市場が妥当と判断する値段で一旦落ち着きます。その後はなだらかに価格が下がり、次の新モデルが発表されると、価格が動きだします。
価格.com(価格コム)のサイトには、底値・平均価格などがグラフで確認できるので、気になる家電があるなら動向を見ておくと良いでしょう。底値は、発売当初から40~45%ダウンが目安。場合によっては半額まで下がるものもあります。ここまで安くなると、かなりお得感がありますね。
新製品の情報は、メーカーサイトでニュースリリースとして掲載されるので、次の新モデルがいつ発売されるのか、誰でも確認できます。また、量販店サイトでも「予約開始」として、発売前の製品が掲載されることが増えています。これらの情報を参考に、新旧入れ替えの時期を把握して下さい。
買いの判断は「新機能」が必要か否か!
生活家電は、商習慣として毎年型番変更をする製品が多く、一年に一度新モデルが登場します。そのため、毎年フルモデルチェンジとは限りません。だからこそ、新モデルとの差を知ることが大事なポイントです。リリースには、新モデルの進化ポイントが主に書いてあります。その進化に魅力がなければ、旧モデルでも良いと判断しても良いでしょう。しかし、基本性能が進化した場合は、慎重な判断をして下さい。例えば、エアコンの冷媒が変更になった場合や、基本構造が抜本的に変更になった時は、今後のスタンダードが変わるという意味なので、新モデルを購入する方が良いでしょう。
一方、プラスαの機能の場合は、必要か否かで判断してOK。例えば、エアコンのフィルター自動そうじ機能。これは、エネルギー効率の維持にも大きく貢献するのであったほうが良い機能です。しかし、個々の体感温度を感知しそれぞれに適した温度に吹き分ける機能は、ひとりで使う個室には不要です。
このように、最先端の機能が誰にでも必要なわけではないので、見極めることが大事です。
どこで買うか?も重要な要素
次に悩むのは、どこで買うか。選択肢はいろいろありますが、大きくは量販店などリアル店舗かネットショップになり、それぞれにメリット・デメリットがあります。■量販店で購入するメリット・デメリット
大手量販店は、新モデルの発売と同時に展示製品を入れ替えてしまうので、発売日の直前が最も買い時となります。そのため、新製品の実物を確認する前に判断しなくてはなりません。また、価格面でも最近は、価格コムに掲載されている底値を見せれば、ポイントの還元などでその価格まで下げてくれる量販店が増えています。
さらに、支払い・配送・設置・引き取りなどのトラブルが基本的にはないこと、故障した時に販売店がなくなっている可能性が限りなく少ないなども大きなメリット。安心重視であれば、量販店が向いているでしょう。
■ネットショップで購入するメリット・デメリット
ネットショップは、新モデルが発売されても在庫がある限り、旧モデルも発売し続けているので、新モデルの実物を確認してからでも購入ができます。また、ネットショップの方が価格は低いことが多いのも事実。価格重視であれば、ネットショップの方がやはり有利です。しかし、支払いをしたのに製品が届かなかったとか、大型家電なのに軒先に置いていかれたとか、家電リサイクル該当製品なのに引き取りをしてもらえなかったりなど、トラブルがあることも。価格以外のサービスもしっかり確認することをおすすめします。
家電製品は工業化製品なので、手作りの工芸品や料理と違い、どこの店舗で売っていても製品の完成度は一緒です。そういう意味では、どこで買っても大丈夫なのが家電です。しかし大型家電については、搬入・設置・リサイクルなど、製品以外のサービス面で違いが出がちなので、信頼できる店舗から購入して下さい。
基本家電の発売時期を知ろう!
新旧入れ替えのタイミングを逃さないためにも、新モデルが出る時期を知っておくのは得策です。そこで最後に、基本となる生活家電の発売時期を紹介します。最近は発売時期が大きく変わることもあるので、この限りではありませんが、ご参考まで。また、購入しようと狙っている家電は、ニュースリリースなどでしっかり確認をして下さい!
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