顧客のことを考え、経費は抑えられているか?

読者のみなさまが保険や共済を検討する際、低価格の商品を見ると「安かろう、悪かろうでは?」といった懸念を持つかもしれません。長期の出費を伴う契約であり、当然疑ってかかってもいいと思います。

ただ、都道府県民共済の商品は、概ね保障内容からすると安価であると私は認識しています。要因は、運営側の経費が抑えられているからでしょう。

「都道府県民共済のテレビCMを頻繁に見かけるだろうか?」「職場や自宅に訪問してくる営業担当者を知っているか?」「その営業担当者がたびたび新人などと入れ替わるようなことがあるだろうか?」「著名人が登場している広告やパンフレットを思い出せるだろうか?」などを思い浮かべれば、わかりやすいかもしれません。

もちろん、広告などにかかる費用の多寡は、その効果との比較抜きに語れないことではあるでしょう。一方で「消費者は営業担当者の訪問を歓迎しているのだろうか?」「営業担当者による対面での説明に心底納得しているのだろうか? むしろ、誰もが自力で保障内容が把握できる『説明不要の保険や共済』のほうが優良品といえるのではないか?」といった疑問も持っていてほしいと思います。

保険をよく知る人が実は選んでいる商品とは……

私が知る限り、保険会社の内勤部門で働く保険に明るい人たちは、社内で案内されている「団体保険」を愛用しています。それは一定期間の死亡保障や入院保障がある保険で、特約などはほとんどなくシンプルな内容のため、簡素なパンフレットを配布する程度で契約が募集され、営業担当者や代理店による対面での説明は行われません。テレビCMなどとも無縁の存在です。

保険料は格安で、一般個人向け商品の半額未満のこともあります。広告宣伝費が不要で、代理店手数料などの経費が抑えられるため、低価格を実現できるのです。契約は1年更新で、年度末に剰余金が払い戻しされることも珍しくありません。こうした特徴は、都道府県民共済の商品と共通しています。

保険をよく知る人たちが、経費が抑えられた安価な商品を好んでいる事実は、もっと広く知られていいことでしょう。そして、消費者が参考にしない手もないはずです―――。

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